尿糖チェックで糖尿病コントロール

2016年11月14日

3. 尿糖測定器を有効活用するには

編集部:尿糖測定器を有効活用するために、よいアイディアはありますか。

加藤先生: SGLT2阻害薬服用者が尿糖試験紙を使ったら全て青くなるだけなので、服用の有無にしか使えませんが、尿糖計では排泄された量、尿糖値がわかります。

 きちんと食事療法に取り組みながら、薬を飲んでいれば問題なく、体重やHbA1cが減少していくはずですが、5,000mg/dL以上に振り切れるような人は十中八九、過食をしており、血糖コントロールが悪い証拠と言ってもよいでしょう。それを確認するために、尿糖チェックは有用だと思います。

編集部:逆に尿糖が出ていない人、ノンレスポンダーを見つけるのに尿糖チェックはどうですか。

加藤先生: そうですね、腎機能が低下している人を見つける意義はあるかもしれませんが、やはりそれにはeGFR値の評価の方が重要です。SGLT2阻害薬は腎保護に有効との結果が出ていますから、腎臓がよくない人に少量でも使うという例は出てくると思います。

編集部:ありがとうございました。これから出てくる研究成果も期待しています。

加藤光敏 先生(加藤内科クリニック院長)
プロフィール ▶

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

Copyright ©1996-2024 soshinsha. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
治療や療養についてかかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。

このページの
TOPへ ▲