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2026年04月30日

東京都が1型糖尿病の妊婦さんを支援 インスリンポンプ等の費用助成を開始

 1型糖尿病とともに生きる方にとって、妊娠・出産は血糖管理へのプレッシャーや経済的な負担など、多くの不安が伴うものだ。特に妊娠中は母子の健康のために厳格な管理が求められ、インスリンポンプやCGM(持続血糖測定器)といった最新デバイスの活用が欠かせないケースも多い。そんな中、東京都は2026年度より、1型糖尿病の妊婦さんを対象に、これらのデバイス使用に係る自己負担額の一部を助成する新制度を開始する。安心して新しい命を育めるよう、都が経済面からバックアップする心強い取り組みだ。

1型糖尿病の妊婦さんの「安心」を支える助成制度

 糖尿病治療の技術は進歩しており、現在ではAHCL(アドバンスハイブリッドクローズドループ:持続血糖測定の結果に基づき、インスリン注入量を自動で調整するシステム)などの高度な機器を用いることで、より安定した管理が可能になっている。しかし、これらのデバイスは利便性が高い一方で、毎月の医療費負担が大きくなる点が課題であった。

 東京都が開始する今回の助成制度は、こうした最新治療を行う1型糖尿病の妊婦さんの負担を軽減することを目的としている。

助成の対象者と内容

 本制度の対象となるのは、以下のすべての要件を満たす方だ。

  • 医療行為を受けた日(以下「起点日」という。)時点で、東京都内に住民登録があること
  • 起点日時点で、妊娠届出後かつ妊娠中であること
  • 起点日時点で、医師の指示でインスリンポンプ療法を行っている1型糖尿病患者であること(都指定の診断書が必要)
  • 対象となる医療費を支払っていること

 助成の対象となるのは、健康保険が適用される診療のうち、以下の加算に係る自己負担額である。

  • 間歇(けつ)注入シリンジポンプ加算: 1か月あたり上限 8,000円
  • 持続血糖測定器加算: 1か月あたり上限 18,000円

 例えば、持続血糖測定器を使用している場合、2か月分まとめて算定すれば最大36,000円が助成される仕組みだ。高額療養費や保険者独自の付加給付がある場合はその分を除いた額が対象となるが、家計にとって非常に大きな支えとなるだろう。

申請は7月から開始、4月の受診分まで遡及可能

 この助成制度の申請受付は令和8年(2026年)7月に開始される予定だ。注目すべきは、令和8年4月1日以降の受診分であれば、受付開始前の支払いであっても遡って申請ができる点である。現在妊娠中の方や、これから妊娠を考えている東京都在住の方は、領収書や診療明細書を大切に保管しておこう。

 具体的な申請方法や必要書類の詳細は、令和8年5月以降に東京都福祉局のホームページに掲載される予定だ。

基礎疾患のある方の安全・安心な妊娠・出産のための療法を支援します(東京都)

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日本医療・健康情報研究所

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