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2015年08月17日
糖尿病性腎症の病態と治療〜バイオマーカー・尿中L-FABPの可能性
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このようにL-FABPはアルブミン尿よりも早期に糖尿病性腎症を把握できる可能性がある。では、L-FABPを腎症の予後予測に用いられないだろうか。図5はアルブミン尿陰性の1型糖尿病患者をL-FABPの値で四分位に郡分けし追跡したものだが、L-FABPが最も高い群は最も低い群に比較し有意にアルブミン尿が陽性化しやすいことが示されている。
アルブミン尿陰性の1型糖尿病患者を尿中L-FABPで四分位に分け追跡すると、ベースライン時の尿中L-FABPが高い群は観察期間中のアルブミン尿陽性化率が高い。
〔Nielsen SE, et al. Diabetes Care 33(6): 1320-1324, 2010〕
またアルブミン尿とL-FABPの両方を測定した検討結果からは、双方ともに異常値の場合、eGFRが極めて速い速度で低下することが示されている(図6)。アルブミン尿は糸球体障害を、L-FABPは尿細管障害を反映するマーカーであることから、この二つを組み合わせることでより早期に精度よく予後予測が可能になると考えられる。
尿中L-FABPとアルブミン尿野双方が異常値の場合、その後、eGFRが急速に低下していく。
〔製造販売元データ〕
まとめとして、現在保険収載されている糖尿病性腎症のマーカーを示す(表6)。この中ではアルブミンがゴールドスタンダード でエビデンスも豊富だ。L-FABPはまだエビデンスの蓄積が必要な段階であるものの既に保険収載されており、3か月に1回測定可能で、他の項目と同時算定も可能とされている。検体としての安定性が高く、鋭敏さも優れており、今後有望な診断マーカーと言えるだろう。
第58回 日本糖尿病学会年次学術集会 モーニングセミナー1
第12会場(シーモールパレス3F ダイヤモンド)
演題:糖尿病性腎症の病態と治療〜バイオマーカー・尿中L-FABPの可能性〜
座長:JCHO四日市羽津医療センター院長 住田 安弘 氏
演者:岡山大学病院新医療研究開発センター教授/
糖尿病センター副センター長 四方 賢一 氏
共催:シミックホールディングス株式会社
CKD・糖尿病性腎症の疾病管理〜バイオマーカーL-FABPの可能性〜
尿中L-FABP検査 より確実な糖尿病性腎症・心腎連関の進行抑止
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