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2012年02月01日
「糖尿病の治療を受けていない」が3人に1人以上 2010年国民健康・栄養調査
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「糖尿病の治療を受けていない」という人の割合は、男性では30〜40歳代の59.4%、50〜60歳代の34.0%、70歳以上の34.2%、女性では30〜40歳代の58.4%、50〜60歳代の40.2%、70歳以上の21.7%に上った。特に30〜40歳代では「これまで治療を受けたことがない」という人の割合が男性42.0%、女性54.2%に上り、半数の人が適正な治療を受けていない現状が浮き彫りになった。

調査では約3200世帯の所得を、「600万円以上」「200万〜600万円未満」「200万円未満」に3区分し、「体形」「食生活」「運動」などの項目で比較した。
喫煙者の割合は「600万円以上」の世帯が男性27.0%、女性6.4%、「200万〜600万円未満」は男性33.6%、女性8.8%、「200万円未満」は男性37.3%、女性11.7%と、所得が低いほど増加する傾向がみられた。
1日当たりの野菜の平均摂取量も、高所得層の男性が293g、女性は305gだったのに対し、中所得層は男性276g、女性278g、低所得層では男性256g、女性270gにとどまり、男女とも世帯所得が低いほど少なかった。
肥満(BMI=体格指数25以上)の人の割合は、男性は所得とは関連が認められなかったのに対し、女性は所得3区分ごとに13.2%、21.0%、25.6%と差が付いた。
成人の喫煙率は男性32.2%(前年比6ポイント減)、女性8.4%(同2.5ポイント減)で男女とも86年の調査開始以来、過去最低を記録した。下げ幅も少なくとも03年以降では最大で、たばこ税の増税に伴う10年10月の値上げが影響した可能性もある。
厚労省は、所得により生活習慣に差が生じることについて「所得により、健診や医療へのアクセスや、健康管理が難しくなるなど影響が出ている可能性がある」としている。
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