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2012年11月12日
高カロリー飲料の飲み過ぎで脳卒中リスクが2倍に

この研究は多目的コホート研究「JPHC研究」の成果のひとつで、大阪大学医学系研究科公衆衛生学教授の磯博康氏らが、米国の医学誌「The American Journal of Clinical Nutrition」電子版に10月17日付で発表した。
研究では、全国の10ヵ所の保健所管轄地域で行われている前向き研究「JPHC研究」に登録された、40〜59歳の3万9,786人の男女のデータを分析した。1990年の研究開始時にソフトドリンクを含む食物摂取頻度のアンケートに回答してもらい、2008年まで追跡して調査した。
約18年間の追跡期間中に、453人が虚血性心疾患を、1922人が脳卒中を発症した。脳卒中の内訳は、859人が脳出血、1047人が脳梗塞だった。
脳梗塞は、脳の血管が細くなったり血管に血栓(血のかたまり)が詰まったりして、血液供給が遮断されることで脳の細胞が障害を受ける病気。脳出血では、脳内の血管が破裂して出血が起こる。
解析した結果、ソフトドリンクの摂取は、女性の脳卒中全体のリスクに、特に脳梗塞のリスクに関係していることが分かった。
毎日ソフトドリンクを飲むと回答した女性は、全くかほとんど飲まないと回答した女性に比べ、脳卒中全体のリスクが21%増え、脳梗塞のリスクは1.83倍に上昇した。
男性でも、ソフトドリンクの習慣的摂取は脳卒中全体と脳梗塞の両方のリスクと関連がみられたが、統計的有意差は認められなかった。
研究者らは、ソフトドリンクを毎日摂取する女性では、生活習慣に共通する脳卒中のリスクを高める要因があった可能性があると指摘している。
高カロリーのソフトドリンクをより健康的な飲料に置き換えることで、このリスクは低減できるかもしれない。
同誌に今年の4月に掲載されたハーバード大学の研究は、13万人の男女のデータにもとづき、毎日1缶以上の加糖タイプの炭酸飲料を飲む習慣のある人々は、脳卒中のリスクが軽度に増加すると報告した。
同時にコーヒー(レギュラーとカフェイン抜きの両方)に置き換えることでリスクを下げることができることも示した。コーヒーには、脳卒中と脳梗塞の予防に役立つ抗酸化ポリフェノールが豊富に含まれる。
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