糖尿病Q&A1000

Q.652 発病時の症状について教えてください。「糖尿病は自覚症状が少ない病気」とのことですが、1型糖尿病も同じですか?

 自覚症状が少ないのは2型糖尿病の場合であって、1型糖尿病では発病とともに短期間で極めて高い高血糖になって、数日から数週間のうちに高血糖症状が現れます。喉が渇いて飲み物を何度も欲しがったり、トイレに頻繁に行ったり(小さい子どもの場合はおもらしの回数が増えたり)、疲れてゴロゴロしているといったことです。また、急にやせてきたり、著しい高血糖とケトアシドーシスのために昏睡に陥ることもあります。
 ただ、発病の時期が学校の健康診断の時期と重なった場合などには、自覚症状に気が付かない段階で尿糖陽性を指摘され、それによって1型糖尿病が発見されることもあります。また、Q.647で解説した緩徐進行型1型糖尿病の場合も、自覚症状からでなく、検尿検査などで発見されます。
    ※ケトアシドーシス:インスリンの作用が不足しているためにブドウ糖をエネルギー源として利用できず、かわりに体内の脂肪が利用されるときに発生するケトン体が、血液中に増えて起きる酸血症(アシドーシス)。詳しくはQ.438をご覧ください。
2006年05月12日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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09-1 小児1型糖尿病のQ&A

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