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2010年09月10日

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糖尿病合併症 食事療法

減塩は高血圧治療・対策の基本 塩を減らそうプロジェクト

 高血圧予防を啓発する活動をしている「塩を減らそうプロジェクト」は、30〜50代の主婦50名を対象に、医師や管理栄養士などの専門家が減塩の大切さやコツを教えるイベント「塩を減らそう!塩分授業」を8月30日に東京で開催した。
しょうがやダシを効かせた減塩の味噌汁
野菜など具材も多めに
 当日は檜垣實男・愛媛大学大学院病態情報内科学教授が、『カラダと塩分』と題し講演。

 日本食には漬物をはじめ、味噌やしょうゆを使った料理など、塩分の高い食事が多く、中でも味噌汁は、通常1杯あたり約2.2gの塩分が含まれる。日本高血圧学会が推奨する塩分摂取量は1日6g未満だが、実際の日本人の塩分摂取量は1日平均約11g程度とされる。

 檜垣教授は「食塩摂取量が多い人ほど高血圧になりやすく、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こしやすい。日ごろから減塩を心がけることが大切」と述べた。

 料理研究家の村上祥子さんは『食事と塩分』と題し、主婦がすぐに実践できる減塩料理につていアドバイスした。

 村上さんは「塩を減らすと味が薄くなり、おいしくないイメージがあるが、減塩でもおいしく健康的な料理を楽しむ方法がある。例えば、塩を減らす代わりにダシを効かせる、お酢などで酸味をつけて味に深みを出す、薬味・ハーブ・スパイスを加えてアクセントをつけるなどすれば、味が薄く感じることもなく、おいしい減塩料理が可能」と述べた。

 同プロジェクトの大使に任命された俳優の石田純一さんと東尾理子さん夫妻も参加し、減塩ライフスタイルを披露した。減塩に気をつかっている石田さんのために、妻の理子さんが考案した味噌汁を、栄養管理士による監修のもと再現。具材をたくさん入れることで汁を少なくし、通常の味噌汁より約77%減塩できることを示した。

 味噌汁には、減塩のコツであるダシやしょうがを効かせるだけでなく、ほうれん草などのカリウムを多く含む野菜などを入れるのもポイント。カリウムには体内から塩分を排出するのを促す作用がある。

 厚生労働省の調査によると日本に高血圧の人は約4000万人いるといわれるが、自覚症状がないため治療を受けておらず、多くの患者が脳卒中や心筋梗塞などを発症している。「塩を減らそうプロジェクト」は、高血圧治療の基本である「一に減塩、二に運動、三に薬物治療」をもとに、日本高血圧協会の後援を得て減塩の重要性を啓発する活動を展開している。

「塩を減らそう!塩分授業」で出された味噌汁の栄養成分表示
原材料名分量(g)1食当りの使用塩分量(g)100g当りの使用塩分量(g)
白味噌1.00.210.14
赤味噌2.00.430.30
かつお風味だし0.30.140.10
しょうが0.20.000.00
とうふ0.60.000.00
油揚げ1.20.000.00
ほうれん草1.20.030.02
合計値6.50.810.56
140ccのお湯で溶いた場合

塩を減らそうプロジェクト
NPO法人日本高血圧協会

糖尿病の人でも減塩は大切

 高血圧も2型糖尿病も、同じように「生活習慣病」といわれる。治療には日常の生活習慣の改善が重要となる。
 塩分をとりすぎると、循環血液量が増加し、血管を収縮する物質に対する反応性も高まり、血圧が上昇しやすくなる。また糖尿病で血中のインスリンが通常よりも多い「高インスリン血症」の人では、インスリンが多く分泌され、交感神経の緊張や腎臓でナトリウムが排泄されにくいなどの原因で、血圧が高くなりやすい。
 血圧を下げるために、減塩をこころがけることが大切。食材選びや調理方法を工夫したり、薄味の料理に慣れることで、食塩を1日10g未満、できれば6g未満に抑えたい。

[ Terahata ]

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