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2008年11月30日
低用量アスピリンは致死的冠動脈・脳血管イベント一次予防にも有効
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日本人の2型糖尿病患者対象の試験
2型糖尿病患者の心血管イベント一次予防のためのアスピリン投与は、欧米に比べてイベント発生頻度が低いわが国において未だ積極的には行われていないが、日本人でも低用量アスピリンが致死的冠動脈・脳血管の初発イベントを有意に減らすことを示した研究結果が、2008年11月のAHA(米国心臓協会)学術集会で発表された。
2型糖尿病患者の心血管イベント予防のためのアスピリン投与は、わが国においても二次
今回の発表は、熊本大循環器内科と奈良県立医大第1内科、京大医学研究科医学教育推進センターの共同グループがまとめた「2型糖尿病患者におけるアスピリンの動脈硬化性疾患一次予防に関する研究」(Japanese Primary Prevention of Atherosclerosis with Asprin for Diabetes.略称:JPAD)で、日本人2型糖尿病患者に対するアスピリンによる一次予防の有用性を検討するため行われた。
JPADでは、国内の医療機関163施設で2002年12月から2005年5月までに登録された2型糖尿病患者2,539例を、低用量アスピリン投与群と非投与群に分け、2008年4月まで追跡した。

予測されるイベント件数が少ない一次
なお、1次エンドポイントに有意差が出なかった理由として、研究発表者の一人である熊本大循環器病態学の小川久雄教授は「イベント件数自体が開始前の
JPADの結果はAHA学術集会での発表と同時に、JAMA(米国医師会雑誌)にも掲載された。
[ DM-NET ]
日本医療・健康情報研究所