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2008年05月05日

糖尿病と予備群は1870万人 2006年国民健康・栄養調査

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 糖尿病の該当者と予備群の数は、前回調査から4年間で250万人増加し、計1870万人と推計されることが、厚生労働省が発表した「平成18年国民健康・栄養調査結果の概要」であきらかになった。

 同調査では2006年11月に全国の約3,600世帯を無作為に抽出し、身体状況や栄養摂取、生活習慣などについて調査した。うち、血液検査を行った成人男女のデータを分析し、同年10月の推計人口に基づき推計した。
2006年国民健康・栄養調査 糖尿病
 2006年国民健康・栄養調査、
 2002年、1997年糖尿病実態調査
 報告より
糖尿病
 「糖尿病が強く疑われる人」は約820万人、「糖尿病の可能性が否定できない人」は約1,050万人、糖尿病の該当者かその予備群と推定された人の合計は約1,870万人に上った。2002年調査の約1,620万に比べ250万人(15.4%)増加した。

 糖尿病について、20歳以上でHbA1cの測定値のある男女4,296人のデータを解析し推計した。総数では、糖尿病の該当者は9.8%(薬で治療を受けている人は4.7%)、予備群は11.9%だった。

 40歳から74歳に限ってみると、男性では14.3%が糖尿病の該当者、12.8%が予備群、計27.1%が該当者か予備群。女性では、9.4%が糖尿病の該当者、14.3%が予備群、計23.7%が該当者か予備群。

2006年国民健康・栄養調査 糖尿病
2006年国民健康・栄養調査
 判定は以下の通りに行われた。
(1)糖尿病が強く疑われる人
 HbA1c*の値が6.1%以上、または、質問票で「現在糖尿病の治療を受けている」と答えた人。
(2)糖尿病の可能性を否定できない人
 HbA1cの値が5.6%以上、6.1%未満の人。(ただし(1)以外の人)
*HbA1cは採血時から過去1、2カ月の平均血糖値をあらわす。

 糖尿病と関連の深いその他の生活習慣病については以下の通りだった
高血圧
 高血圧症の有病者は約3,970万人、正常高値血圧者は約1,520万人、合わせて約5,490万人と推定された。40歳から74歳の有病者の比率は、男性で59.1%、女性で43.4%だった。
高血圧症有病者
 収縮期血圧(最高血圧)140mmHg以上、または拡張期血圧(最低血圧)90mmHg以上、または血圧を下げる薬を服用している人。
正常高値血圧者
 収縮期血圧130mmHg以上140mmHg未満で、かつ拡張期血圧90mmHg未満の人、または収縮期血圧が140mmHg未満で、かつ拡張期血圧が85mmHg以上90mmHg未満の人。(ただし、薬を服用していない人)
脂質異常症
 脂質異常症が疑われる人は約1,410万人と推計された。
 国民健康・栄養調査では、HDLコレステロールと、服薬状況のみを用いて判定を行った。脂質異常症の診断基準項目である中性脂肪と、LDLコレステロールによる測定を行わなかった。
脂質異常症が疑われる人
 HDLコレステロールが40mg/dL未満、もしくは「コレステロールを下げる薬」を服用している人。(採血時間によらず、妊婦を含む)
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)
 メタボリックシンドロームの該当者と予備群は、計約1,940万人と推計された。
 40歳から74歳の該当者の比率は、男性の24.4%、女性の12.1%。予備群の比率は、男性の27.1%、女性8.2%だった。40歳から74歳の男性のほぼ2人に1人、女性の5人に1人がメタボ該当者か予備群とみられる

 国民健康・栄養調査では、空腹時血糖値を測定できないため、4月から始まった「特定健康診断」と違い、メタボ判定は簡便なものになった。腹囲は男性85cm以上、女性90cm以上で、血中脂質、血圧、血糖のうち、2つが異常値なら「該当者」、1つなら「予備群」とした

平成18年国民健康・栄養調査結果の概要(厚生労働省)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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