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2008年03月14日

気になる高血圧は塩分を抑えて対策する

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外食では特に塩分の多いメニューが多い
 塩分をとりすぎると、循環血液量が増加し、アンジオテンシンIIなどの血管を収縮する物質に対する反応性が高まり、血圧が上昇する。高血圧の予防や対策として塩分を減らすことが重要となる。
糖尿病のある人の減塩はなぜ必要か
 国民健康づくり運動「健康日本21」では、食塩を1日10g以下、できれば6g以下に抑えることを目標としている。日本人の食塩摂取量は1日平均で11.2g。減ってきてはいるが、アメリカ人の平均約6gと比べると、あきらかにとりすぎの傾向がある。

 日本の食生活では塩分過剰になりやすい。例えば、ラーメン1食にはスープを含めると約5gの塩分が含まれている。ほかにも、みそ汁1杯で約1.8g、うめぼし1個で約2gなど、塩分の多いメニューが身近にたくさんある。

 糖尿病の人にとっても、高血圧対策と減塩は大切だ。糖尿病合併症は血管が障害されることで起きる。血管が障害されるもっとも大きな原因は高血糖だが、高血圧の影響も少なくない。

 脳卒中や心筋梗塞などの病気は、糖尿病や高血圧がたがいに影響しあい動脈硬化が進行すると発症する。また高血圧により糖尿病性腎症も進行しやすくなる。

 血糖値をできるだけ正常域に保つとともに、血圧をより低めにコントロールすることが、合併症の危険を遠ざけるポイントとなる。

塩分1/2の特別用途食品
リソルト(サラヤ)

リソルトのサイト
リソルト(サラヤ)
http://www.resalt.jp/

 塩分の摂取量を減らすために、食材選びや調理方法を工夫したり、うす味の料理に慣れることが有効だが、食塩を1日10g以下、さらには6g以下に抑えるのは、やってみるとなかなか難しい。そこで、塩分量を抑えた食品が販売されている。

 サラヤは、塩分(ナトリウム)が半分で、食塩と同じ塩味が得られる低ナトリウム食品「リソルト」を今月発売した。リソルトは、ナトリウム分を半分にし、代わりに野菜や果実などに含まれるカリウムを加えることで塩分をおよそ半分に抑えた低ナトリウム塩。

 カリウムには独特の苦味があり「塩分控えめの塩はおいしくない」と言われることが多い。しかしリソルトはカリウム独特の苦味を抑えながら、「塩味をしっかり感じるおいしい塩」に仕上げたという

 名水の地として知られる福島県いわき市沖でくみあげられた海水からつくられた「微粒子トレミー塩」を使用し、さらに日本人の味覚に相性が良いとされる北海道産の昆布エキスを配合した。合成添加物を使っていない、粒子の細かいさらさらの塩なので、素材に良くなじみ、さまざまな料理に利用できる。

 リソルトには「特別用途食品」の表示が付いている。特別用途食品は、乳幼児や妊産婦、高齢者、病者のための有用な食品として、厚生労働大臣がその用途に適すると認め表示を許可したもの

 同社が発売しているカロリーゼロ甘味料「ラカントS」も、糖尿病や肥満症の人に適した病者用食品(低カロリー食品)として、特別用途食品の許可を受けている。

サラヤ(株)

 高血圧を治療するために、日常の生活習慣の改善も重要となる。
 減塩に加え、肥満解消、禁煙、運動なども有効だ。糖尿病と高血圧について下記ページで詳しく解説している。
糖尿病セミナー 27. 糖尿病と高血圧
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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