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2007年08月28日

糖尿病の受診格差は3倍 トップは徳島

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 厚生労働省がこのほど公表した調査結果によると、都道府県別の人口10万人当たりの糖尿病による2005年の1日の外来受診者は、最多は徳島262人で、最少の沖縄88人のおよそ3倍になる。

 糖尿病による受診者の全国平均は158人。受診者は地方で多く、首都圏や都市部で少ない傾向がみられた。

 都道府県によって外来受診者に差がある原因として、人口当たりの医師や医療機関の数に開きがあることが指摘されている。医師や医療機関の多い都道府県では受診する機会も自然に多くなるだろうと考えられている。

 さらには、市町村合併が進み市町村の人口規模が大きくなり、地域の保健事業の活動範囲が広くなったことも影響している。地域住民との距離が遠くなり、医療でも「顔の見えるサービス」が希薄になったという指摘もある。

糖尿病の医療費が増加
医療費の伸びを抑えた例も
 高齢化が進んでおり、医療費が膨らんでいる。来年度からは医療制度改革による生活習慣病予防対策がはじめられる。2型糖尿病など生活習慣病の予防に向けた保健指導を重視した対策の推進が急務となっている。

 そこで厚労省は、実際に保健指導にあたる保健スタッフの配置や人材の育成体制などについて、検討会を重ね3月に報告書をまとめた。

 そこでは、効果的な予防活動を実施し、糖尿病の医療費の伸びを抑えた島根県安来市の例が紹介された。糖尿病の国保医療費の全国平均は1998年に比べ2003年は6%増加したが、安来市は医療費削減に取り組み、逆に11%減らすことができた。

 安来市が取り組んだのは、糖尿病管理協議会を設置し、健診により糖尿病のリスクの高い人を症状が進まないうちに見つけだすこと。リスクの高い人には「イエローカード」を発行し、医療機関の受診を続けながら健康的な生活習慣に変えていくように保健指導を強化した。予防に向けた糖尿病教室も開催した。

 こうした保健活動を効率良く進めるために必要なのは、医師会、患者会、保健所などとの連携だ。さらには、地域住民の健康問題を担当する保健士や管理栄養士を中心とする保健衛生部門の人材育成や情報交換や研修会、島根県との連携にも力を入れたという。

●詳しくは厚生労働省のサイトへ
 市町村保健活動の再構築に関する検討会報告書

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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