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2007年08月25日
人間ドックで9割の人が「異常あり」 日本人間ドック学会
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日本人間ドック学会と日本病院会は、全国の人間ドックを受診した人を対象に行った調査結果を公表した。
この調査は、同学会などが指定した全国の病院や施設約700ヵ所で人間ドックを受診した約295万人(男性185万人、女性110万人)を対象に実施したもの。 働き盛りの世代の健康度は年々悪くなっており、今回の調査では88.6%になんからの異常がみられた。「異常なし」と判定された人の割合は、調査を始めた1984年は29.8%だったが、今回は11.4%と20%近くも減った。 特に生活習慣に関連の深い項目で、異常がみられる頻度が増加した。
糖尿病、メタボ関連の項目で異常
2型糖尿病やメタボリックシンドロームに関連の深い項目で異常のみられた頻度をみると、肝機能異常(脂肪肝を含む)が26.2%ともっとも高かった。次いで高コレステロール(25.4%)、肥満(24.4%)、高血圧(15.9%)、高中性脂肪(15.8%)、耐糖能異常(12.6%)と続き、いずれも高い数値を示した。
男女別にみると、男性でもっとも高かったのは肝機能異常(32.0%)。次いで肥満(28.0%)、高コレステロール(25.3%)。女性でもっとも高かったのは高コレステロール(25.6%)、次いで肥満(18.3%)、肝機能異常(16.4%)。
年齢層別にみると、肝機能異常、肥満、高中性脂肪、高コレステロールは50歳代をピークに増え、60歳以上は下降傾向を示した。高血圧と耐糖能異常は、年代が上がるとともに上昇傾向を示した。
異常がみられなかった人を地域別にみると、北海道、東北、近畿、東海・北陸、九州・沖縄は全国平均より高いか同じくらいで、関東・甲信越と中国・四国地方は平均より悪かった。
社会環境の変化から引き起こされるストレス
特に生活習慣に関係の深い項目で、異常がみられる頻度が増加した原因として、次のことが挙げられた。
生活習慣の欧米化外食産業やコンビニエンス・ストアが普及し、手づくりの家庭料理を作る頻度が減った。食事のエネルギー量に占める脂肪の割合が、25%を越えるようになった。20〜25%が適正。 高齢化の影響
人間ドック受診者の平均年齢は、40歳代から50歳代へ移行し、60歳以上の受診者が増えている。 ストレスが生活習慣を悪化させる原因に
食事、運動、煙草、飲酒、睡眠などの生活習慣の偏りが肥満の原因になる。根底にあるのは社会環境の変化。社会環境、職場環境、家庭環境などの変化による人間関係の摩擦がストレスとなり、生活習慣の偏りにつながる。
人間ドックでがんが発見された人は6817人。トップは胃がん(31.7%)、次いで大腸がん(18.0%)、肺がん(7.5%)などだった。20年前に比べ、男性では前立腺がん、女性では乳がんが増えた。 ●詳しくは日本人間ドック学会のサイトへ
人間ドックの現況(平成18年度調査)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所