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2007年06月06日

内臓脂肪の影響を国際比較する臨床研究 サノフィ・アベンティス

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 製薬会社のサノフィ・アベンティスは、内臓脂肪蓄積と心血管代謝性リスクの関連をあきらかにすることを目的とした大規模臨床研究「INSPIRE ME IAA」に参加し、日本で実施すると発表した。

 INSPIRE ME IAAは、仏サノフィ・アベンティスが実施する国際臨床研究で、内臓脂肪と、心筋梗塞、不安定狭心症、脳梗塞、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの病気との関連を解明することを目的に行う。

 日本、フランス、ドイツ、米国、マレーシア、中国、ブラジルなど29カ国の5,400人の患者を対象に、3年間実施する。

 内臓脂肪と脂肪肝をコンピュータ断層撮影(CTスキャン)で直接調べて定量し、3年間の追跡期間を通じて、心血管系イベントの発生を縦断的に研究する。こうした研究はこれまでにほとんど実施されていない。

 29カ国もの国が同一の手順を用いて研究に参加することで、この研究から得られた成果を、国別や地域別に比較することができる。それぞれの国の人々にとってどの要因が心血管系イベント発生の最も重要なリスクであるのかを調べることができる。

 日本では今年5月から11月まで、全国31の医療機関で600名の患者を募集する。対象となるのは、40歳以上70歳以下の男性と、45歳以上70歳以下の女性。参加する医師は、内科、循環器、内分泌・糖尿病を担当する専門医や一般内科医。

 研究では、対象患者の現在と過去の健康状況について調べ、CTスキャンで内臓脂肪を計測。さらに血液テストを実施する。

INSPIRE ME IAA(INternational Study of Prediction of Intra-Abdominal Adiposity and its RElationships with CardioMEtabolic Risk/ Intra-Abdominal Adiposity)
 日本におけるINSPIRE ME IAAの代表世話人は、国際INSPIRE ME IAA委員会の委員でもある松澤佑次・住友病院院長。この研究の始めるにあたり「2型糖尿病患者やその他の心血管系イベントリスクをもつ患者において、内臓脂肪蓄積の意義を再確認し、国際比較をすることによってわが国の特徴をあきらかにすることができる」とコメントを寄せている。
詳しくはサノフィ・アベンティス(株)のサイトへ(プレスリリース)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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