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2006年12月28日
年末・年始はお酒にご注意 1 「お酒はからだに良い」は本当?
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「お酒は適量であればからだに良い」という意見があるが、こうした考えに根拠はあるのだろうか。
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糖尿病でお酒を飲む人は1/3?
糖尿病の人の中でお酒を飲む習慣のある人はどれくらい多いのだろうか。日本臨床内科医会が1997年に、医師1,200人以上と糖尿病患者1万2,000人以上を対象に行った調査では、糖尿病患者の中で飲酒の習慣のない人が66%、1日に日本酒に換算して1合かそれ以下を飲むという人が25%、2合以上飲むという人が9%だった。およそ1/3の人に飲酒の習慣があるという結果になった。この調査は、通院して治療を受けている患者の糖尿病神経障害について調べたもので、それによると「飲酒習慣のある人では神経障害が少ない、あるいは多い」といったはっきりとした結果を得られなかった。
糖尿病ネットワークがインターネットで行った調査では、回答した糖尿病患者559人のうち、お酒を「全く飲まない」人が40%、「量を減らして飲んでいる、あるいは医師に言われた条件内で飲んでいる」人が31%、「自由に飲んでいる」人が29%だった。
「適度な飲酒はからだに良い」に疑問
お酒を飲む量が適度であれば、インスリン抵抗性の改善や、動脈硬化性の血管障害の予防に効果があるという研究でこれまでいくつか示されてきた。しかし、本当にそうなのかは、よく分かっていない。これまでの研究の信頼性に疑問があるという研究グループは、飲酒と心疾患などの死亡との関係を調べた54の研究について、調査が長期間続いた場合の心疾患などによる死亡リスクを調べ直した。その結果、7つの研究でお酒を飲まない群と適度な飲酒をする群との間に死亡リスクの有意差はなかったという。
研究者らは、これまでの研究結果には誤差の多い見かけだけのものがある可能性があると結論を下している。さらに、軽度の飲酒が健康によいという考えから飲酒を勧めるのには慎重であるべきであり、食事や運動、薬物療法を行っている患者では、飲酒の影響を正確に知るのは困難であると述べている
●詳しくカリフォルニア大学のサイトへ(ニュースリリース/英文)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所