アンナさんを救う会

ウズベキスタンの1型糖尿病患者さん、アンナさんの支援活動をしています。   アンナさんを救う会について
2005年08月
アンナさん来日

 ウズベキスタンの1型糖尿病患者さん、アンナさんが来日し、東京の病院で診療を受けました。8才で1型糖尿病を発症したアンナさんは、政情が不安定でインスリン製剤の入手が困難なウズベキスタンで十分な治療を受けることができず、現在は合併症を発症し糖尿病網膜症のために視力も低下しています。

 台風の影響で5時間遅れでウズベキスタンからの飛行機が到着しました。
空港で初めてアンナさんにお会いしましたが、以前写真で見た彼女とは全く違い、かなり痩せていて驚きました。
 4月に一時帰国し、日本に滞在中の従姉のイネッサさんも「4月よりかなり痩せた」とびっくりしているよう。

 とてもだるそうで、「疲れた」というアンナさん。
我が家で週末を過ごしましたが、友人達に東京見物に連れて行ってもらったものの、常に吐き気を訴え、ぐったりしていました。

 そして29日、東京女子医科大学糖尿病センターに入院。
 すぐの血液検査で、腎機能がかなり低下しており、クレアチニン値が8.3mg/dLと、日本だったらすぐに透析を開始する値でした。

 透析を開始すれば、日本人であれば障害者の認定を受け医療費が負担されますが、ウズベキスタンはじめ多くの国や地域では社会保障が乏しく、患者さんは大きな負担を強いられ、実費が必要となることが多いと聞いています。1回2〜3万円かかる透析費用、それを週3回も自己負担でやるなんて・・・。
 アンナさん曰く、国の同じ病気の人たちは、大抵が腎機能障害を合併し、透析もできずに亡くなっていくそうです。

 本人も付き添ってきた従妹のエレオノラさんも、イネッサさんも、気丈に振舞っていたものの、かなりのショックを受けたものと思われます。
 主治医は、国に帰ってからも続けられる治療をしたいと考えていらっしゃるので、何とか透析をしないで済むように、もうしばらく様子を見るとのことでした。

 女子医大の医師、看護士たちはとてもとても親切で、細やかなケアをしていただいているそうで、私も安心しました。
 今日もお見舞いに行ってきましたが、ちょうど夕食を食べているところで、来日当初は1口2口食べられれば良かった方なのに、今日はおかずの鶏肉のソテー(?)を全てたいらげ、大根の煮物をいぶかしげに見ていました。
 気分もすっきりし、食べたり、飲んだりできるようになり、本人も来日当初よりかなりおしゃべりになりました。

 ウズベキスタンでは、医師に「あなたはダイエットが必要だ、甘いものは一切口にしてはいけない」としつこく言われており、全くお菓子などは口にしていなかったのに対して、日本では甘いものを食べても良いと言われるし、自分にとっては天国だわ!と言うアンナさん。

 糖尿病よりも腎症の方に重点を置いているため、腎食=脂っこく、甘い食事ということもありますが、何よりも大好きなお菓子やチョコレートをちょっとでも食べられることがうれしいとのことでした。

 また、今日の血液検査の結果で、クレアチニンも6mg/dLまで下がっており、しばらくこのまま透析なしでいけそうです。
 本人も今日はこのニュースがかなりうれしかったらしく、お見舞いの間も私と同行した主人に、いろいろなことを話してきました。
 彼女が元気で喜んでいる姿を見ると、私もとてもうれしく思います。

左からアンナさん、国際交流基金で今月中旬まで修士課程を取得するために来日しているアンナさんの従妹のイネッサさん、右はアンナさんの付き添いで来日したイネッサさんの妹のエレオノラさんです。来日した日に撮影しました。
 アンナさんはペンフィルR注とN注を使用していました。針は8mmのものを使用しており、何度も何度も捨てないで使っていました。
 私が使っている5mmタイプのものをあげたら、喜んでおりました。今後もこのインスリンについて支援していただけたら、と思います。
  「アンナさんを救う会」について
私たちはアンナさんの日本での治療のためにかかる費用の募金をつのっています。ウズベキスタンのアンナさんを助けてください。
  「アンナさんを救う会」
賛同人
高山俊吉(弁護士)
本尾 良(非核・みらいをともに)
岩井健作(牧師)
大島静子(女性の人権 カマラード)
山田 真(小児科医・八王子中央診療所理事長)
村山盛忠(牧師)
藤田 進(東京外語大学教授)
下津浦未博(渋川中央病院医師)
清水直子(蕨市議会議員)
練木繁夫(アメリカ合衆国インディアナ大学教授)
共同代表
原田千裕・星山京子
問合先
東京都新宿区西早稲田2-3-18
キリスト教事業所連帯合同労組気付
電話/ファックス 03-3207-1273
E-mail

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