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2012年05月14日

糖尿病患者さんの半数が歯周病を経験【糖尿病ネットワーク調べ】

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 歯周病は、糖尿病の“第6の合併症”と言われています。歯周病にかかると、糖尿病の症状が悪化したり、血糖コントロールにも影響するので、日頃のチェックとケアが大切です。糖尿病ネットワークでは2月に「歯周病の知識や指導、ケアの状況」について、メルマガ会員へアンケート調査を行い、その結果を公開いたしました(有効回答数は、医療スタッフ64名、糖尿病患者さん246名)。

 糖尿病で血糖コントロールがよくないと、さまざまな感染症にかかりやすくなります。糖尿病の患者さんが、かぜなどの感染症にかかると、一時的にインスリンの作用が弱くなり(インスリン抵抗性が強まり)、血糖値が高くなります。しかもかぜなどの一時的な病気と異なり、歯周病は慢性の感染症なので、その影響がずっと続き、血糖コントロールを悪化させるのです。

糖尿病患者さんの半数が歯周病を経験
医療スタッフのほとんどは把握せず
 アンケート結果によると、糖尿病患者さんで、歯周病は糖尿病の合併症であることを「聞いたことがある」方は64%、「糖尿病があると歯周病になりやすい」ことを知っている方は77%と、認知率はそれほど低くはなかったものの、通院している医療機関で、歯周病対策についての説明や指導を受けたことのある患者さんは、4人に1人程度で、75%は「受けたことがない」との結果でした。一方、医療スタッフでは、日頃の指導の中で歯周病に関する説明を行っていると回答した方は約半数。糖尿病患者さん全員に説明しているのは3割弱で、基本的には必要があったときだけ説明が行われているのが現状のようです。

 また、糖尿病患者さんの歯周病の有無や既往を把握している医療スタッフはわずかで、4割が「ほとんど把握していない」、半数が「申告や相談があった患者さんのみ把握」という状況。患者さんが申し出ない限り、把握不可能であることも浮き彫りに。

 さらに、回答した患者さんの半数が「歯周病に罹患した経験がある」とのことで、63%の方が「(歯と歯の隙間が大きくなり)食べ物が歯に詰まりやすくなる」、46%が「歯を磨くと血が出る」、41%が「口臭が気になる」、31%が「歯茎が赤く腫れている」、29%が「口の中が乾燥してネバネバする」など、歯周病の症状を経験されているとのことでした。

 自由記述では、医療スタッフは‘ご本人にお任せしているのが現状。必要性は感じるが、歯周病の指導まで行きつかない’、‘眼科との連携は、医師・コメディカルともに習慣になっているが、歯科との連携はほとんどなされていない’といった声が。患者さんでは、‘糖尿病の事をわかっている歯科医院を探すのに苦労する’、‘抜糸をすることになった時、糖尿病の有無を聞かれなかったので驚いた。歯科医院も糖尿病の知識をもってもらいたい’、‘自分で口の中を見てもよくわからないので、歯科へ行くタイミングがわからない’など、多くのコメントを頂戴しました。

 詳しくはこちら⇒ネットワークアンケート「歯周病の知識、指導、ケア」

[ DM-NET ]
日本医療・健康情報研究所

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