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2011年09月21日
糖尿病など非感染性疾患 国際社会で対策 国連が「政治宣言」
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健康的な食事は非感染性疾患対策に必要
ニューヨークの国連本部での会合では、NCDが「国連加盟国において多くの人の命を奪っている」、「各国の医療経済を脅かしている」として、国際的な政策を協調して推し進め、予防・改善に向けて取り組む重要性が強調された。
WHOによると、NCDが原因で死亡した人は2008年に世界で3600万人に上り、有効な対策を施さないと2030年には5200万人に増えると試算されている。パン・ギムン国連事務総長は、世界で死亡する人の6割はNCDが原因であることを挙げ、「世界の発展を妨げる脅威だ」、「未来の世代に対して我々は義務を負っている」と述べた。
国連総会が主催し行われた会合では、国際社会が協力して世界規模の対策に取り組むべきだとする政治宣言が採択された。参加国の政府や企業、市民団体に健康的な食生活と運動を促す全面的なキャンペーンを行うこと求め、2013年までに代表的なNCDである2型糖尿病、心疾患、がん、慢性呼吸器疾患に関する4つの研究グループを立ち上げることが決められた。
糖尿病の脅威は、日本や米国など先進国だけの問題ではない。南米メキシコ厚生大臣のSalomon Woldenberg氏によると、メキシコの成人の糖尿病の有病率は14%に上り、糖尿病により引き起こされる心疾患の有病率は上昇し続けている。メキシコ厚労省が糖尿病の予防を訴えるキャンペーンを強化する必要性を強調している。
低・中所得の国々では栄養不良や感染症も問題になっている。西アフリカのシエラレオネ共和国の厚生大臣Zainab Bangura氏は、途上国では従来の感染症に対する対策も力を抜くことはできず、非感染性疾患に対しては国際的な協力が欠かせないことを訴えた。
パン・ギムン国連事務総長は「糖尿病など非感染性疾患は、いまや先進国だけでなく途上国も脅かしている。非感染性疾患より、貧しい国で多くの家族が経済的な困窮に追い込まれている。そうした家庭では処方薬や医療費負担が家計を圧迫している。我々の公衆衛生上の国際協調は、今後ますます重要となる」と結んだ。
UN gathering on non-communicable diseases considers ways to combat scourge(国際連合 2011年9月20日)