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2010年12月17日
看護師が糖尿病や糖尿病腎症の患者を支援 広島大発ベンチャー設立
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- フットケア情報ファイル 糖尿病予備群 糖尿病合併症
看護師がかかりつけ医と連携し、糖尿病や糖尿病腎症などの慢性疾患の重症化予防や、患者の生活の質(QOL)向上などをはかる事業を行う広島大学発ベンチャー「DPPヘルスパートナーズ」が12月14日に設立された。
事業では、広島大学大学院保健学研究科の森山美知子教授(看護開発科学)の研究成果を活用し、糖尿病患者などを対象に慢性疾患の重症化・再発予防を目的とした保健指導を開始する。
糖尿病や糖尿病腎症の重症化を予防
出典:(株)データホライゾン
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重症化予防サービスは、以下のプロセスで行われる。
- かかりつけ医から保険者に出されたレセプトデータの提供を受ける。
- 保健指導の必要な対象者の抽出(集団の特定)を行い、症状ごとに区分する「階層化」を行う。
- かかりつけ医の治療方針にもとづき、保健師や看護師が食事や運動などの生活習慣改善、服薬などの療養管理などを支援・指導する。
- かかりつけ医に指導内容を報告するともに、患者に検査データを提供する。さらにサービスの効果を判定し、医療費の適正化、重症化予防・遅延の評価(継続的な再評価)へとつなげる。
レセプト(診療報酬明細書)は、薬・処置・検査など患者が受けた診療について、医療機関が医療保険の運営者(保険者)に請求する医療費の明細書。
慢性疾患疾病管理事業を行う本学発ベンチャー企業設立に関する記者会見を行いました(広島大学、2010年12月17日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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