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2010年02月04日
ハイチ地震発生から3週間 緊急支援を求める糖尿病患者さん
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1月12日にハイチを襲ったマグニチュード7.0の地震は、首都ポルトープランスの60%以上を壊した。2週間が経過した時点で、死亡者の数は20万人に、負傷者の数は25万人に上った。また、150万人以上が住宅を失った。犠牲者の多くはいまだに倒壊した家屋の下に取り残されている。
国際糖尿病連合(IDF)の発表によると、インスリンを含む最初の支援物資は、IDFとインスリン・フォー・ライフ(IFL)の協力により、米国のワシントンを出港し、1月17日にポルトープランスに到着した。翌日には、ハイチ糖尿病・心疾患財団(FHADIMAC)で糖尿病患者の治療を始めることができた。

さらに支援物資の第2便は1月21日に、多くの困難を乗り越えて、ハイチに到着した。
世界中の多くの糖尿病協会が支援を表明し、緊急に必要とされる支援を提供している。IDFとIFLが中心的な役割を果たし、医療資材と支援金の収集を行っている。また、IDFのパートナーとなる製薬企業が要請に応え、人命救助に協力している。
協会に緊急の助けを求めてきた糖尿病患者であるMarline Gさんは、ボロボロの衣服をまとい靴を履いていなかった。たったいま倒壊した家屋から助け出されたばかりで、医薬品を手にしていなかった。彼女の血糖値は230mg/dL、血圧は170/100mmHgで、正常値を大きく超えていた。ハイチの医療チームは適切な薬物治療を行い、傷の手当てをした。
Joseph Eさんが医療センターに現れたとき、彼の血糖値は533mg/dLと危険な数値になっていた。同様にBetty Tさんも、インスリンで治療できなくなり1週間が経過し、血糖値は516mg/dlになっていた。IFLが支援したインスリンを使用し、血糖値を下げることができた。
ハイチにはMarlineさんや、Josephさん、Bettyのような、十分な治療を受けられていない多数の糖尿病患者が、緊急の支援を求めている。IDFとIFLは、支援への協力と寄付を広く呼びかけている。
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[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所