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2008年07月29日
高カロリーの食品を欲しくなるのは脳の快感経路のせい
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「高カロリーの食品を好んで食べたくなるのは、それがおいしいだけでなく、エネルギーが豊富なことに脳が反応しているからだ」という研究結果が、米デューク大学医療センターの研究者らによって発表された。
研究では、遺伝子操作によって味覚を失ったマウスに、砂糖(蔗糖)と人工甘味料(スクラロース)のどちらかを自由に選ばせる実験を行った。 スクラロースは砂糖を原料として作られるエネルギーゼロの甘味料で、消化器官で吸収されず体外に排出される。甘味を感じないマウスにとっては、味覚では区別がつかないはずだが、実際には甘味料ではなく砂糖を好む傾向がみられた。 研究者らは、砂糖水はエネルギー源になるが、甘味料にはエネルギーがないことを、マウスが検知することができ、味覚と無関係に行動に反映しているのではないかと考えた。 脳内には「ドーパミン」と呼ばれる神経伝達物質がある。ドーパミンは欲求が満たされたときに活性化され、快の感覚を与える「快感神経系」に働きかける。報酬を得たいという欲求や期待、行動の動機付けや、学習の強化因子として影響していると考えられている。 味覚のある正常なマウスに、水と甘味料のどちらかを選ばせる実験を行ったところ、甘味料を多く摂取し、食品を摂取するときにドーパミンのレベルが増加することも確かめた。腸から吸収される栄養素が脳の報酬系に直接に働きかけ、高エネルギー食品を好んで摂取したくなる生理的な仕組みができている可能性があるという
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所