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2007年10月22日
骨の強度低下と脂肪 バランス調節のメカニズムを解明
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文部科学省所管の独立行政法人「科学技術振興機構(JST)」は、からだの骨量と脂肪のバランスを調節するメカニズムで、「Wnt5a」という細胞外分泌タンパク質が重要なはたらきをしていることを、マウスによる実験研究で突きとめたと発表した。
骨組織では、骨をつくるはたらきをする骨芽細胞と、骨を分解し壊す作用のある破骨細胞のバランスによってその強度が決められる。 老化や2型糖尿病、肥満などがあると、骨芽細胞をつくる基になる幹細胞が骨芽細胞よりも脂肪細胞へより多く分化する。その結果、骨の強度が低下し、骨粗鬆症などが引き起こされる。 脂肪細胞への分化を抑制できれば、骨芽細胞が増え骨が強くなり、骨粗鬆症の予防にもつながる。それで脂肪細胞の分化を促進する受容体としてPPARが注目されている。PPARのはたらきを抑制できれば、脂肪細胞が減少したり骨量が増加することが、最近の研究で確かめられた。 研究チームは、PPARのはらたきを抑制する因子が何であるかを調べ、細胞外分泌タンパク質であるWnt5aが、PPARの機能制御を介して骨量調節を行っていることを発見した。 この研究により、これまでよくわかっていなかった骨芽細胞や脂肪細胞への分化・振り分けのメカニズムや、老化や骨粗鬆症に伴い起こる脂肪細胞蓄積の原因の解明が一歩進んだとしている。今後は肥満や骨粗鬆症などの治療開発につなげることが期待されている。 ●詳しくは科学技術振興機構(JST)のサイトへ
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所