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2007年06月18日
糖尿病患者だけでなく予備群も血糖コントロールが必要
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糖尿病の人に含めて、まだ糖尿病と診断されない「境界型」の段階の人でも、適切な対策をしないと心臓疾患で亡くなる危険が高くなるというオーストラリアで行われた研究が、米国心臓学会が発行する医学誌「Circulation」オンライン版に発表された。
糖尿病の人だけでなく、境界型の人も高血糖の改善に深刻に取り組むべきだと、研究者らは警告している。
糖尿病の人だけでなく、境界型の人も高血糖の改善に深刻に取り組むべきだと、研究者らは警告している。
「境界型」(欧米では前糖尿病といっている)は、糖尿病診断のために行われる経口ブドウ糖負荷試験の判定で、糖尿病型と正常型の中間に該当するものをいう。糖尿病を発症する割合が高いので糖尿病予備群といえる。空腹時血糖値(IFG)が高く、糖負荷試験で血糖値の高い耐糖能障害(IGT)があることで特徴づけられる。 この研究は、「オーストラリアの糖尿病、肥満、生活習慣の研究」の参加者1万428名を対象に、1999年から2000年に行われた。試験開始時に全参加者に経口糖負荷試験を実施し、コレステロール値、トリグリセリド値を測定した。およそ5年の追跡期間中に参加者298名が亡くなり、うち88名は心血管疾患によるものだった。 従来の心臓疾患の危険因子を補正し、糖尿病と診断された人、空腹時血糖異常や耐糖能障害のある人のそれぞれの心疾患による死亡率を正常な人と比べたところ、それぞれ2.6倍、2.5倍と有意に高かった。 また、心血管死亡(主に心臓発作および脳卒中)で亡くなった人の3分の2以上(65%)は、以前に糖尿病や境界型と診断されていた。 研究者らは、糖尿病患者だけでなく予備群にあたる人でも、食事や運動などの生活習慣をみなおすことで高血糖を改善することを奨励し、高血圧や脂質異常の治療を積極的に行うことが望ましいとしている。 Circulation, Published online before print June 18, 2007 ●詳しくは「Circulation」のサイトへ(英文・要約)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所