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2007年04月04日

高脂血症が合併した2型糖尿病はコレステロール管理が重要

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 万有製薬は、高脂血症治療剤「リポバス®錠」(一般名:シンバスタチン)による大規模臨床研究「J-LIT(Japan Lipid Intervention Trial)」のサブ解析で、糖尿病患者に高脂血症があると、心筋梗塞などの心疾患の発症リスクが高くなることが確かめられたと発表した。
 心疾患の発症を減らすために、血糖コントロールに加え、コレステロール値と中性脂肪値の管理も重要であることがあらためて示された。

 J-LITは、日本人の高脂血症患者約5万人を対象に6年間、リポバス®錠を1日5mgから10mg投与し、血清脂質値と心筋梗塞などの冠動脈イベントの発生頻度との関連を明らかにした大規模な疫学研究。

 高脂血症に2型糖尿病が合併すると、心疾患のリスクが高くなることが知られているが、日本人を対象にした調査は多くない。

 研究によると、心筋梗塞などの発症率は糖尿病患者で1,000人当り年間1.80、糖尿病でない人では年間0.76で、糖尿病患者で有意に高かった。

 LDL(低比重リポ蛋白)コレステロール値が10mg/dL増加したときの発生率は、2型糖尿病に関わらず高くなった(糖尿病群 17.3%、非糖尿病群 19.4%)。

 HDL(高比重リポ蛋白)コレステロール値が10mg/dL増加したときの発生率は、2型糖尿病に関わらず有意に低下した(糖尿病群 マイナス34.9%、非糖尿病群 マイナス38.0%)。

この研究結果について、欧州動脈硬化学会の学会誌「Atherosclerosis」4月号に掲載された。

詳しくは萬有製薬(株)のホームページへ(プレスリリース)

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[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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