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2007年03月27日

来年4月からスタートする新しい健診・保健指導 1

キーワード
医療制度改革
 医療機関や職場などで受ける健康診断(健診)が来年、大きく変わる。狙いは毎年増加している医療費の抑制。
 おなかに脂肪がたまるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目し、2型糖尿病など生活習慣病になりやすい人を見つけ出し、生活習慣の改善に向けた指導を徹底して行うというかたちになる。
健診が2008年春に様変わり
 メタボリックシンドロームに着目した新しい健診は、医療制度の改革の柱の一つとして実施される。内臓脂肪は糖尿病、耐糖能異常、高血圧、高脂血症につながり、放置すると心筋梗塞、脳卒中になりやすいという考えに基づいている。

 来年4月1日から老人保健法が「高齢者医療法」に名称変更される。制度の枠組みも、65歳以上74歳までを対象とする前期高齢者医療制度と、75歳以上を対象とする後期高齢者医療制度に分けられる。

 企業の健康保険組合や市町村の国民健康保険など公的医療保険の運営者(保険者)が加入者に健診を実施する。対象となるのは前期高齢者を合めた40歳から74歳までのすべての国民で、健診の実施は保険者に義務付けられることになる。

 医療保険者は5年ごとに健診・保健指導の実施計画を策定し、その都度評価することになっている。第一期は平成20年から24年の5年間。この間に糖尿病の該当者と予備群を25%削減することが目標に掲げられた。

健診対象者は5,600万人
 健診対象者は、被保険者だけで4,700万人、被保険者と被扶養者を合わせると5,600万人に上る。対象者すべてに健診を受けてもらった場合、メタボリックシンドロームの該当者と予備群は2,000万人と予測されている。

 企業の健康保険組合では、これまで従業員の健診は実施していたが、その扶養家族までは手が回っていないことが多かった。新健診では夫が加入する健保組合などが、専業主婦に対しても健診を受けてもらうよう責任をもつことになる。

 一方、中小企業などが入る政府管掌健康保険は、社会保険庁が解体され平成20年10月から「全国健康保険協会」に生まれ変わる。保険料率は都道府県別に設定され、健診・保健指導も都道府県単位で実施される。

平成20年度に特定健診の対象となる人数 推計(人)
 政府管掌健康保険組合健康保険船員保険共済組合市町村国保合計
被保険者1,046万688万251万2,571万178万4,739万
披扶養者414万355万106万  879万
合計1,460万1,043万357万2,571万178万5,618万
資料:厚生労働省保険局

 新制度を着実に実施するために、厚労省は誘導策を用意している。組合健保の場合では、健診実施率や保健指導実施率などの目標達成度に応じて、支援金の額が増減するとしている。

 今後は、老人保健法に基づいて行われる生活習慣病健診、労働安全衛生法に基づき実施されている定期健診など、制度や保険者によって独自に行っていた健診項目を標準化する方向で調整作業が行われる。

新健診・保健指導の流れ
健診から保健指導実施へのフローチャート

参考
第6回標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会 資料

関連情報
生活習慣病の健診対象者 2008年度は5,600万人に

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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