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2007年02月09日
階段や坂道を上り下りする運動
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運動が嫌い、不得意、行う自信がない、時間がないという人でも、日常での運動量を増やすことでも効果は得られる。坂道や階段など傾斜を上り下りするのも、立派な運動になる。
日常生活で筋力を向上させる工夫

運動量を増やすために、エレベーターやエスカレーターを避け、階段を利用することは効果的だ。(1)仕事や家事の合間を見つけてできる、(2)筋力が鍛えられ、心肺機能も良くなる、(3)屋内で行えば雨の日にもできる、工夫をすれば転倒予防にもつながるといったメリットがあ
階段や坂道の上り下りは、平地を歩くのに比べ足腰の筋肉にかかる負荷が大きくなる。ゆるやかな傾斜の坂道でも、運動強度は平地の2〜3倍になる。そのぶんウォーキングの効果に加え、下半身の筋肉を鍛える運動によって基礎代謝量を高める効果も期待できる。
![]() 「イチ」「ニ」「サン」と1段ずつ声をかけながら階段を上る。足元に注意。手すりがある場合は利用するとよい。 |
![]() 余裕のある人は、後ろ向きで昇降してみる。後向きになると、エネルギー消費量をさらに増やすことができる。転倒に十分に注意しよ |
坂道で実施するなら、角度が5度から10度の場所を選ぶ。角度が5度ぐらいだと大した坂ではないように思われるが、実は自転車で上るのもきつい坂。最初は緩やかな角度を選んで、距離を短めにし、少しずつ距離や時間を増やしていったり、角度を上げていくのがコツ。
階段を利用するときの注意点
10分間の運動のエネルギー消費量
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階段を上るときは、ゆっくりでもきつい運動になる。また、下りるときには、膝を支える腿の筋肉は、引き伸ばされながら力を出すことになり、負担が大きくなる。
足の筋力が弱いと、体重を支持する足で十分に体重を支えきれず、足が着くときに加わる膝の負担も大きくなる
階段を使う場合は手すりが付いている場所を選べば安心だ。また、自分の体力に応じて、何階までなら階段を使うべきかなど、決めておくといい。
効果的な運動の強さは、人によって異なる。個人の酸素摂取量を基に計る、脈拍で計る、「息切れがするが会話できる程度」といった感覚で計る方法がある。
運動は、さまざまな治療効果を高めることができる反面、人によっては逆に高血糖や低血糖を引き起こす原因になったり、病状を悪化させる場合もある。気になる人は、医師に相談してメディカルチェックを受けるのがいい。
運動療法について、詳しくは下記ページで紹介している。
●運動療法のコツ(1) [基礎](糖尿病セミナー)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所