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2007年01月22日

特定保健指導の概要がほぼ固まる 厚生労働省

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 厚生労働省の「標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会」が10日開かれ、2008年度から実施される特定保健指導の概要がほぼ固まった。主な内容は以下の通り

 特定健康診査とは、糖尿病など生活習慣病についての健康診査をいう。診査の結果をみて、「健診」と「保健指導」をしっかりと行うことで、生活習慣病を予防できると考えられている。保健指導が必要な人には、必要度に合わせて、医師、保健師、管理栄養士、運動指導の専門家が対応していく。
治療を受けている患者は特定健康診査の対象にならない
・ 2型糖尿病など生活習慣病で薬物療法を行っている患者については、主治医の指導や医療機関で管理を受けているので、保健指導の対象から外す。
保健指導の対象となる人を選び階層化
・ メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の基準に合わない人も保健指導の対象にすることで、生活習慣病の有病者や予備群を幅広く見つけだす

・ 腹囲(ウエストサイズ)が基準以上でも、高血圧などのリスクのない人は病気のリスクが低いので、生活習慣の改善についての情報提供に留める。

・ 保健指導のレベルを、健診と質問票の結果の組み合わせで「積極的支援レベル」「動機付け支援レベル」「情報提供レベル」の3段階に階層化する。

年齢について
・ 若いうちに生活習慣の改善を行うと病気の予防効果が高い

・ 前期高齢者(65歳〜74歳)については、QOL(生活の質)が低下しないように配慮しながら生活習慣の改善をはかることが大切。

・ 日本高血圧学会、日本動脈硬化学会、日本糖尿病学会のガイドラインで65歳を区切りとしていることなどの理由から、特定保健指導を実施する上での区切りを65歳とする。

保健指導の対象となる人の階層化についての基準
 血圧、中性脂肪について見直された。

1. 血圧は安静時とそうでない時、中性脂肪は空腹時とそうでない時では、検査値が違ってくる。
2. 検査値に軽く異常が出ている場合は、生活習慣改善の指導が服薬よりも優先して行われることが多い。

 これらから、医療保険の運営者(保険者)が検査値から機械的に判断するのではなく、健診機関の医師が判断して、医療機関受診の必要を通知するべきだと考えられた。医療機関受診についても基準も新たに作る。

精密健診の要件
 医師が必要と判断した場合に、眼底検査、心電図検査などから選んで精密健診を行う。

1. 心電図検査は、前年の健診結果で高血圧症、高脂血症、糖尿病、肥満などのリスクを複数有する人が該当する。
2. 眼底検査は、前年の健診結果で、高血圧症、高脂血症、糖尿病、肥満などのリスクが重複する人が該当する。

保健指導をどう行うか
 「保健指導」は、糖尿病などの境界領域にある人に対して、医師、保健師、管理栄養士、運動指導の専門家などが早期に介入し、それぞれの生活習慣の改善などの行動の変化を促すのが目的。

 望ましい支援方法としては、食生活や運動について6カ月間保健指導を行う。対面や電話、電子メールで生活習慣改善の状況確認や支援を月1回以上行う。

 保健指導を行う医師、保健師、管理栄養士には工夫やノウハウの蓄積が求められ、質の高いものが提供されれば、国民の健康にも医療財政にも良い効果がもたらされると考えられている。

 検討会では、保健指導の実施者として、「一定の保健指導の実務経験がある看護師」も行動計画の作成などを行った方が良いという考えが示された。

●詳しくは厚生労働省のサイトへ
 第4回標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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