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2005年11月08日

糖尿病のジェネリック医薬品の普及が進む

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 富士経済はジェネリック医薬品の市場調査結果の概要を発表した。ジェネリック医薬品の糖尿病治療剤の2004年の市場は7億円で、2007年には70億円と10倍に拡大すると同社は予測している

 薬事法改正といった行政による医療費削減策が後押しし、ジェネリック医薬品の活用が促された結果、医療用医薬品市場において着実に利用が増えているという。

 糖尿病治療剤としては、2004年までは「オイグルコン」(SU剤/中外製薬)、「グリミクロン」(SU剤/大日本住友製薬)といった薬剤だけだったが、2005年に「ベイスン」(α-グルコシダーゼ阻害剤/武田薬品工業)や、「キネダック」(アルドース還元酵素阻害剤/小野薬品工業)のジェネリック医薬品が発売された。

 ジェネリック医薬品全体では2004年の市場は2,047億円となり、国内医療用医薬品市場の3.9%を占めている。2003年に比べ9%増加し、2007年には2,426億円になると予測される

  2004年のシェア上位は、その他循環器官用剤(14.6%)、解熱消炎鎮痛剤(12.4%)、抗生物質(7.9%)、降圧剤(6.9%)、高脂血症治療剤(5.6%)。

詳細は(株)富士経済のサイトへ(ニュースリリース)


ジェネリック医薬品

 新薬の特許が切れた後に発売された、同じ効き目で薬価の安い後発医薬品のこと。医療機関で使われる医療用医薬品は新薬とジェネリック医薬品に分けられる。新薬は日本で最初に発売された薬で先発医薬品と呼ばれる。

 ジェネリック医薬品の値段は、開発コストがかからないため、先発薬の半分程度と大幅に安くなる。日本の普及率は医薬品全体からみると16%に過ぎないが、米国(51%)や英国(52%)では普及が進んでいる。

 現在、約1300種の医薬品にジェネリック医薬品がある。それらがすべて先発薬に代わって使用されると、年間約6兆円に上る薬剤費を1兆円以上抑えることができると試算されている。そうなると患者が窓口で支払う自己負担額も安くなる。

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日本医療・健康情報研究所

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