糖尿病食事療法用宅配食で自宅入院
2009年08月03日
自宅入院成功のポイント 2
「自宅入院」では、主治医から指示されたエネルギー量にあわせた食事をとるために、市販されている糖尿病のエネルギー調整宅配食を利用します。
まず、かかりつけ医の1日の指示単位(エネルギー量)に、主食の量を調節して合わせます。合わせ方は、かかりつけ医(管理栄養士)あるいは購入する宅配食メーカーの相談窓口が教えてくれます。こうして確認できたエネルギー調整宅配食の量こそが、糖尿病体質のあなたの今の状態にあった適正量に近いものです。
ただ食べるだけでなく、良くできた食品サンプルとして、ごはんの量、おかずの量、野菜の量などの目安を体感的に覚えられます。味付けなども参考にしてください。
「自宅入院」の初期には糖尿病の食事療法用宅配食をメインにして食事をとることをお勧めします。
自分の適正量の目安が分かるようになってきたら、宅配食を使えない外食のときなどにもこの適正量の目安を生かします。
現実には、食べたいものと食べるものが変わりますし、食べる量が減ることではじめのころは空腹感じるかもしれません。食べすぎが積み重なり肥満になった人にとっては、自分自身の食習慣を変えることなので簡単ではないことが多いのです。まずは、よくかんでゆっくり落ちついて食べることから始めましょう。
冷静に“敵(自分自身の食習慣)”の実体を知り、己の習慣・習性をしっかり理解し、タイミングをはかりながら“敵”と折り合いをつけていきます。”敵”はお酒、酒友だち、宴会、たばこ、甘いもの、揚げもの、外食が多い、夕食が遅くなるなどなかなか強敵揃いです。
糖尿病の合併症だけでなく万病の元といわれる肥満から抜け出せるかどうかは、自分自身だけではなく生活や仕事をともにしている家族や関係者にも係わる大きな戦いです。
一気にケリをつけるか、1つひとつじっくり取り組むか、自分自身で十分納得したうえでこの戦いに勝利することです。そのためのもかかりつけ医との息のあった連携も重要です。
食べたものすべて「食事日記」へ、主な日常活動を「生活活動日記」に書き込みます。
これらの日記をみながら、好ましくない習慣を段階的に止めるようにするとか、肥満の原因になっている食品を買わない・買いに行かない工夫をするとか、その時間を他の楽しみに切り替えるとか、これからどのように回避すればいいかじっくり作戦をたてましょう。
「体重・体脂肪・腹囲グラフ」、「食事日記」、「生活活動日記」を、積み重ねていくと食事改善の問題と方向性がはっきり見えるようになります。
食事療法を自宅でできる「自宅入院」は忙しい方にもお勧めできる糖尿病治療・管理の1つの方法です。
勤めている人であれば、ウイークデイの朝食と夕食をエネルギー調整宅配食にして、昼食時は宅配食の量を目安にして食べ始める前に残す量を決めて分けしまいましょう。休日も同様でいいのですが、糖尿病のエネルギー調整宅配食に準じたものを作って見るのもいいですね。市販のお弁当(幕の内弁当のようなものがいい)を買ってきてエネルギー調整宅配食の量の目安まで減らして食べてみるのはどうでしょうか。どうしていいいかわからないなどピンチが起きたとき、冷凍タイプのエネルギー調整宅配食は保存が効きますから、力強い下支えにもなってくれます。<p>
糖尿病の食事療法では1ヵ月で1kg程度の体重減少を目標にすることが多いのですが、毎回の食事が糖尿病のエネルギー調整宅配食の量に近づいていれば、多くの方が確実な成果をあげられるでしょう。
最初の1ヵ月目が近づいたら、「体重・体脂肪量・腹囲のグラフ」、「食事日記」、「生活活動日記」を見ながら、結果と問題点を整理してみましょう。それをもとに今後のえねるぎー調整宅配食の利用方法について冷静に判断します。
もくじ
- なぜ、自宅入院か?
- 自宅入院の前に知っておこう
- 主治医からのアドバイスも大切
- 自宅入院体験談 (1)
- ステージ別 食事・運動・生活習慣の改善
- 宅配食はエネルギー量と栄養バランスに関する最高の教科書
- 運動も自宅入院の重要なポイント
- 自宅入院体験談 (2)
- 自宅入院の記録をつける
- 自宅入院日記で生活習慣管理
- 無理なく続ける自分スタイル自宅入院
- 宅配食は食事療法の強い味方
- 「宅配糖尿病食で自宅入院」を振り返って
- 自宅入院成功のポイント 1
- 自宅入院成功のポイント 2
わたしの自宅入院
宅配食アンケート
※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。
Copyright ©1996-2024 soshinsha. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
治療や療養についてかかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。