糖尿病Q&A1000

Q.866 「国内における診断基準」とのことですが、海外ではまた別の診断基準があるのでしょうか?

 はい。IDF(国際糖尿病連合)やWHO(世界保健機関)など複数の組織から、少しずつ異なる診断基準が提示されています。メタボリックシンドロームという病気がまだ新しい概念の病気であることや、内臓脂肪の過剰蓄積による弊害には人種差が大きいことがその理由です。また、内臓脂肪がどの程度蓄積しているかを正確に調べるにはCTスキャンなどの画像検査が必要ですが、検査機器が高価なために海外ではあまり普及しておらず、ウエスト径との相関について、日本人を対象とした国内の十分なデータほど揃っていないことも、診断基準に差が生じている原因の一つと考えられます。今後、メタボリックシンドロームの研究の進歩とともに、診断基準も少しずつ変わる可能性があります。
 なお、IDFの基準で日本のそれと異なる項目として、空腹時血糖があります。わが国ではこれを110mg/dL としていますが、IDFでは100mg/dL を提言しています。
2006年05月23日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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11-2 メタボリックシンドロームとしての糖尿病予備軍のQ&A

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