糖尿病Q&A1000

Q.781 もし血糖コントロールがよくない時期に妊娠したことがわかったなら、どうすればよいでしょうか?

 考慮する必要があるのは、母体が妊娠の継続に耐えられる状態かということと、生まれてくる赤ちゃんのトラブル、具体的にはおもに奇形についてです。母体については、仮に血糖コントロールが悪いものの合併症がないのであれば、妊娠を継続できる可能性は高いと言えます。反対に安定していない網膜症があったり進行した腎症がある場合などは、妊娠継続が難しくなり、母体の保護・治療のために医師が治療的流産を勧めることもあります。
 このように、母体の危険性にどう対処するかについては医師の判断が優先されます。しかし、赤ちゃんの奇形については、患者さん(母親)とパートナー(ご主人)の考え方がより大きなウエイトを占めます。血糖値をよくコントロールしないまま妊娠した場合に胎児が奇形となる確率が高くなることは事実ですが、確実に奇形が生じるわけではなく、統計的にその頻度は数パーセントのレベルです。つまり、血糖値が高いまま妊娠をしたとしても、健康な赤ちゃんを授かることのほうが、確率的には大きいということです。逆にQ.779でお話ししたように、血糖値を完璧にコントロールしていても、あるいは糖尿病でない場合にも、胎児に奇形が現れることもあります。
2006年05月18日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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10-1 糖尿病女性の妊娠・出産のQ&A

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