糖尿病Q&A1000
Q.623 高齢者の薬物療法の注意点を教えてください。
薬は主に腎臓や肝臓で代謝されて便の中に排泄され、身体から出ていきます。高齢になるにつれ腎臓や肝臓の機能が低下してきますし、合併症の腎症によっても腎臓の働きが悪くなります。それらの結果、薬の成分が体内に蓄積しやすくなり、副作用が現れやすくなります。
また、高齢者は糖尿病以外の病気をかかえていることが多く、その治療のための薬も服用していることが少なくないため、薬の飲み合わせ(相互作用)のチェックも必要です。そして薬の種類と量が増えるだけに、飲み間違い、飲み忘れなどの頻度が高くなります。
インスリン療法の場合は、自己注射に慣れるのに時間がかかったり、視覚障害のために単位数を合わせられない、手の震えのために注射器具を扱いにくい、といった問題も生じます。
また、高齢者は糖尿病以外の病気をかかえていることが多く、その治療のための薬も服用していることが少なくないため、薬の飲み合わせ(相互作用)のチェックも必要です。そして薬の種類と量が増えるだけに、飲み間違い、飲み忘れなどの頻度が高くなります。
インスリン療法の場合は、自己注射に慣れるのに時間がかかったり、視覚障害のために単位数を合わせられない、手の震えのために注射器具を扱いにくい、といった問題も生じます。
2006年05月11日
※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。
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08 高齢の患者さんに起こりがちな諸問題 [Q.611-640]のQ&A
- Q.611 歳をとると、糖尿病の治療でなにか特別な注意が必要になるのでしょうか?
- Q.612 特別な注意が必要になるのは何歳ぐらいからですか?
- Q.613 なぜ体力や病状の個人差が大きくなるのでしょうか?
- Q.614 高齢になってから糖尿病と診断された場合は、あまり合併症を心配する必要はないということですか?
- Q.615 具体的には、どのような注意が必要なのでしょう?
- Q.616 高齢者だと高血糖の自覚症状が現れにくいのは、どうしてですか?
- Q.617 高血糖でも尿糖が陽性になりにくいと言われるのはなぜでしょう?
- Q.618 高齢者の食事療法の注意点を教えてください。
- Q.619 高齢になると食欲が低下することがあるそうですが、糖尿病の治療にとっては好都合ではないでしょうか?
- Q.620 高齢者の運動療法の注意点を教えてください。
- Q.621 高齢者の運動療法で起こりがちな事故について教えてください。
- Q.622 具体的にはどんな運動がよいのでしょうか?
- Q.623 高齢者の薬物療法の注意点を教えてください。
- Q.624 高齢のために起こりやすくなるという副作用や相互作用を抑えるためには、どうすればよいのでしょうか?
- Q.625 飲み忘れや飲み間違いを防ぐにはどうすればよいでしょうか?
- Q.626 視覚障害などのためにインスリン療法に支障がある場合の対策はありますか?
- Q.627 高齢者の場合、低血糖についてはどのような注意が必要なのでしょうか?
- Q.628 自覚症状がわかりにくい低血糖に対して、どのように対処すればよいのでしょうか?
- Q.629 高齢者に合併症や併発症が多いのはわかりますが、病歴が長くて歳もとっていれば、仕方がない面もあるのでは?
- Q.630 「糖尿病の合併症のためにほかの病気の発見が遅れる」とは、どういうことですか?
- Q.631 高齢の糖尿病患者さんにとくに多い併発症はありますか?
- Q.632 高齢者では、慢性の合併症ばかりでなくて急性の合併症にも注意が必要とのことですが…
- Q.633 「脱水」というとのは、頻繁に起こるものなのでしょうか?
- Q.634 高浸透圧昏睡、梗塞性発作とは?
- Q.635 脱水を防ぐにはどうすればよいのでしょうか?
- Q.636 高齢者の血糖コントロール目標について教えてください。
- Q.637 高齢者の治療目標を決めるうえで考える要素とは?
- Q.638 QOLとは?
- Q.639 QOLを低下させてしまう要因とは、なんでしょうか?
- Q.640 高齢の糖尿病患者さんの治療に関して、そのほかになにか注意点などはありますか?