糖尿病Q&A1000

Q.317 神経障害とうつにはどのような関係があるのですか?

 Q.283でもお答えしたように、糖尿病による合併症の神経障害が直接的にうつ状態を引き起こすのではありません。つらい症状に加えて、合併症が実際に起きてしまったという焦り(または後悔)、このまま治療していて本当によくなるのかという不安などが心の重荷になって、気分が落ち込みがちになるものと考えられます。
 糖尿病などの慢性疾患のある人は、合併症がなくても、治療を続けなければいけないというストレスのためか、うつ傾向を示す人が多いといわれています。ストレスが強いときはからだの痛みを強く感じやすく、心とからだの症状の悪循環に陥ってしまいます。早めの適切な対処・治療が大切です。
 うつの初期症状は、食欲が出ない、眠れない、睡眠中に目覚めやすい、以前は楽しかったことなのに興味がなくなってしまった、イライラしやすい、一人ぼっちになったような気がする、などです。思いあたることがれば、気がねせず、医師あるいは看護師などに伝えてください。場合によっては、心療内科や精神科で治療を受けることが必要ですし、それが回復の近道でもあります。
2006年04月25日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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03-3 神経障害のQ&A

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