目と健康シリーズ Eye & Health
2015年06月01日
今年も花粉がやってきた…
リラックス アイ:今年も花粉がやってきた…
春、眼科や耳鼻科の待合室は、どこも花粉症の患者さんでいっぱいです。なぜこんなに花粉症が増えたのか? その答えはよくわかっていません。戦後に植林されたスギが成長して花粉を飛ばすようになったから、住まいの窓がアルミサッシになりカーペットの部屋が増えたことで花粉が家に閉じこもりやすくなったから、自動車の排気ガスとの関連、栄養状態がよくなってかえってアレルギーが起きやすくなっている可能性、などが指摘されています。
ふつう花粉症というと、2〜4月に猛威をふるうスギ花粉を思い浮かべますが、スギ以外にも、ヒノキ(シーズンは春から初夏)、カモガヤなどのイネ科の植物(おもに夏)、ブタクサ(秋)なども原因となります。これらに共通しているのは、花があまりきれいではなく、香りも強くないということです。きれいな花には虫が近づき花粉を運んでくれますが、虫を呼ばない植物は、風に乗せて花粉を運び受粉しているのです。
花粉症による結膜炎は、抗アレルギー薬の点眼、症状がひどい場合はステロイド薬の点眼で治療します。結膜炎以外に鼻炎などが強ければ、点鼻薬、内服薬を使用することになります。もちろん、できるだけ花粉にさらされない工夫、例えば眼鏡やマスクの着用、帰宅時に衣服をはたく、部屋を加湿する、なども効果があります。また、寝不足だと症状が強く感じられることが多いので、睡眠を十分とりましょう。なお、眼科と耳鼻科両方にかかる場合は、使用している薬を必ず医師に伝えてください。
もくじ
特集
- No.1. 目で見る眼の仕組みと病気
- No.2. 糖尿病網膜症
- No.3. 糖尿病黄斑症
- No.4. 高血圧網膜症
- No.5. 網膜静脈閉塞症
- No.6. 網膜動脈閉塞症
- No,7. 加齢黄斑変性
- No.8. 中心性漿液性脈絡網膜症
- No.9. 網膜色素変性症
- No.10. 緑内障
- No.11. 白内障
- No.12. 網膜裂孔・網膜剥離
- No.13. 色覚の異常
- No.14. ドライアイ
- No,15. 屈折異常・調節異常─近視・遠視・乱視・老眼─
- No.16. 子どもの目の病気
- No.17. 結膜炎
- No.18. 角膜の病気
- No.19. ぶどう膜炎
- No.20. 黄斑円孔・黄斑前膜
- No.21. 眼の神経の病気
- No.22. 涙道や涙腺やまぶたの病気
- No.23. 目の外傷
- No.24. 目の病気の手術治療
- No.25. 目の病気の薬物治療
- No.26. バセドウ病と目の病気
- No.27. まぶたの病気とQOL
- No.28. 眼精疲労
- No.29. アレルギーによる目の病気
- No.30. コンタクトレンズ
- No.31. 飛蚊症
- No.32. ロービジョンケア
- 別冊:視神経乳頭の"異常"と"正常"
リラックス アイ
※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。
Copyright ©1996-2024 soshinsha. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
治療や療養についてかかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。