糖尿病の用語辞典
血液中のインスリンが通常よりも多い状態。インスリン抵抗性(インスリンに対する感受性の低下)による高血糖を抑えるために、インスリンが多く分泌されている結果と考えられています。この状態では、インスリン抵抗性をインスリンの量でカバーしているため、血糖値はそれほど高くなく、糖尿病とは診断されないことも少なくありません。しかしそのような状態では、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病が進行しやすくなります。また、高インスリン血症が続いていると、インスリン抵抗性がさらに強まり、インスリンがたくさん分泌されても血糖値が下がらなくなって、糖尿病になります。やがてβ細胞が疲れきり機
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血圧がふつうより高い状態。糖尿病の人は高血圧を併発していることが多いものですが、両者を併発すると合併症の進行が早まるので、より積極的な血圧管理が必要です。
診察室で測ると正常なのに日常生活下では高血圧になっている「仮面高血圧」というタイプの高血圧もあり、これは診断が遅くなりがちなうえ、合併症も起こりやすいと報告されています。
[高血糖]
[高血糖高浸透圧症候群]
[高コレステロール血症] → 脂質異常症
[高脂血症] → 脂質異常症
[高中性脂肪血症]
[行動修正療法]
[高尿酸血症]
[抗VEGF薬] → 眼球内注射薬
[骨粗鬆〈しょう〉症]
血糖値が正常レベルより高い状態。高血糖が慢性的に続くのが糖尿病です。血糖値がかなり高いと喉の渇きや多尿などの症状が現れますが、多少の高血糖では自覚症状が少ないので、自分でそれに気づくことはあまりありません。しかし、その程度の高血糖でも合併症が発症・進行します。
高血糖に伴い体内の水分が奪われ、そのためさらに血糖上昇と脱水が加速し、血液の浸透圧が高くなった状態。速やかな治療が必要な急性合併症の一つです。シックデイ(糖尿病の人が糖尿病以外の病気にかかったとき)に起きやすく、とくに高齢者に起こりがちです。
ときには昏睡に至ることがあるため、以前は「非ケトン性高浸透圧昏睡」と呼ばれていました。しかしケトーシスを伴うことや昏睡に至らないことが多いので、高血糖高浸透圧症候群と呼ぶようになりました。
脂質異常症のタイプの一つで、血清脂質のうちの中性脂肪(トリグリセライド)が高い状態。糖尿病の人に多くみられます。高中性脂肪血症ではしばしば“善玉”コレステロールが少ない「低HDL-コレステロール血症」を伴います。また、血管障害の強力な危険因子であり“超悪玉”と呼ばれる「スモールデンス低比重リポ蛋白」が増えることが知られていて、近年その重要性が注目されています。
病気の治療上、好ましくない習慣を改めるための手段の一つ。肥満の人が減量するときなどに行われます。口にしたものを毎日記録して、食習慣のどこに問題があり、その背後にある原因を自分で把握して改善へのプランを立て、それを実行に移すといった方法がとられます。
血液中の尿酸の濃度「尿酸値」が7.0mg/dLを上回る状態。糖尿病や糖尿病
[高比重リポ蛋白]
血液中の脂肪成分であるリポ蛋白の一種。HDL。血管壁に沈着したコレステロールを肝臓に持ち帰る働きがあり、動脈硬化の進行を食い止めるため“善玉コレステロール”と呼ばれています。ただ、DNAの異常のためにHDLが高くなることもあり、その場合は必ずしも“善玉”ではないことがあります。
骨の中がスカスカになって骨の強度が弱まり、骨折の危険が高くなった状態。加齢によりだれでも骨量が減りますが、糖尿病ではそのスピードが早いことがあります。また、糖尿病に伴う網膜症や白内障による視機