いま、1型糖尿病は

2010年03月31日

高頻度におこるか、低頻度におこるか

「低血糖をおこしたい」わけではありませんが、例えば午前中にテニスをして昼食時間が遅くなり、急いで昼食をとって、午後久しぶりに趣味の陶芸に没頭して楽しんでいたら、午後5時ごろに昏睡になったみたいで、気がついたら病院だった、こんなことがおこりえます。
原因はいろいろあります
 上記の場合、
  1. いつもはやらないテニスを午前中にやって昼食が遅くなったことから、昼食前の血糖がかなり下がっていたかもしれない、
  2. 早く食事を済ませたかったので昼食の量(特に炭水化物)がいつもより少なかったかもしれない、
  3. 午後はお楽しみの陶芸を一心不乱にやっていたので低くなっていたのに気付かなかったかもしれない、
などが主な理由として考えられます。今回の場合は、この3つの原因が重なったといえるでしょう。
低血糖になったことから得ること
はからずも低血糖になってしまった、これはちょっとまずかったかもしれませんが、『どうして低血糖になってしまったのか』、この分析をかならずやりましょう。なぜなら、低血糖になったのには、低血糖になる原因があるからです。

『原因がなくて低血糖になる』ことはけっしてありません。はからずも『低血糖になった』ことは、なぜ低血糖をおこしたかを考える良い機会なのですね。

低血糖や高血糖の原因を高頻度のものから考える
原因を考えようとしても、いろいろあるからわからない、という方も多いです。しかし、よくよく観察してみれば、「そういえば私の場合、こんなことがあると低血糖になりやすいとか、こんなものを食べると高血糖になりやすい」など、おおまかにわかっているのではないでしょうか。
 ただ、「いつもそうではない」という理由で、「はっきりと主治医に言えないのです」ということでしょう。

その通りなのです。「どうも自分の場合、うどんを食べるといつもより血糖が下がることが多い」とか、「夕方犬の散歩に出ると低血糖になりやすい、朝前の散歩は大丈夫」などと、なんとなくわかっていることがあるでしょう。

頻度順に考えてみましょう
頻度順に考える、これはとても大事なことです。
 医療においては、原因を頻度の高いものから考えていくのが原則で、これがもっとも近道なのですね。
 そして、糖尿病には、すべてといっていいほど、原因と結果があります。
 高血糖になったのなら、その原因があるように。
[ Terahata ]



※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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