いま、1型糖尿病は
2009年05月13日
次回の目標HbA1c値を決めてみる?
HbA1cの基準値というか、正常域というか、糖尿病であるなしの境の値は、これから少し変わるようです。日本で測定しても、海外で測定しても、その値が同じであるように、またこれまで以上にピュアなHbA1cを測定できるようにするためです。
今回は、医療機関に受診時に、自分のHbA1cを知ってから、次回のHbA1cをいくつにするか、目標を決めてみよう、という話しです。
受診時にその時のHbA1c値が、外来診察時までに出てこないというところも、まだあるかもしれませんが、できれば、採血してHbA1c値の結果がでて診察する、という流れでありたいものですね。
診察時のHbA1c値をほぼあてることができる
こんなこと、できっこない、と思う方が多いのか、少ないのか、わかりませんが、当方の外来に長く通院している方の中には、ほぼ当てることができる方がけっこういます。
結果を出す前に、「先生、上がっているでしょう?」と先に話かけられるときは、ほとんどHbA1c値は上がっています。たぶん、上がるようなことが多々あった、ということを、待っている間に、思い起こしていたからでしょう。
しかし、これはとても大切なことで、この方のこの思い起こしている時間はとても貴重な時間ともいえます。こうしたらHbA1cが上がるという理論がもうわかっている、ということになります。
逆に、「わあーすごいね」と先に感想を述べると、「やっぱりですか?」と、答えられることが多いということは、今日のHbA1cは下がっているな、と測定する前からわかっていた、ということになります。
これもすばらしいことで、受診時に、前回から今日までをすでに振り返ってしまっていて、そのことに自分で評価している、ということになります。いわゆる自己評価ですね。
以前ですが、長くインスリン注射している、そのころはほぼ30年近くインスリン注射している1型糖尿病の患者さんが、「先生の希望するHbA1c値にすることは、難しいことではないのだ」と、当方に話してくれたことがありました。そのときは、すごいことを話しされるな、と思ったのですが、いまにして思えば、なるほど、と思うばかりです。
次回のHbA1cをほぼ予測してみましょう
自分のHbA1cをほぼ当てることができるようでしたら、次回のHbA1cを予測してみませんか。自分は、今度は、いくつのHbA1c値にしてみたいと。
もちろん、当たらなくてもいいのですね。当たらなくてもけっこうです。いくつのHbA1c値にできるのかな、と思いつつ、生活してみて、受診時にその結果を見る、というながれです。
もちろん、予測値を、主治医の先生に言う必要はありませんね。自分の心の中にしまっておくだけで、いいですね。
[ Terahata ]
※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。
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