いま、1型糖尿病は

2005年11月01日

小児糖尿病の治療の歴史

 小児糖尿病、ヤング糖尿病、1型糖尿病、若年2型糖尿病と、名称こそいろいろありますが、小児期発症の糖尿病患者さんの数が大人の糖尿病患者さんの数にくらべて非常に少ないため、このジャンルの重要性をすでに理解していたわずかな小児科医や内科医がこれまでの長い間、この治療に携わってこられました。

 新美仁男先生が1992年にお書きになったものを読みますと、昭和30年代の全国の小児糖尿病患者数は100人あまりだったとのことです。昭和45年に三木、丸山両先生らを中心にして行われた14歳未満発症患者の全国調査によりますと、総数は619人と報告されています。

 このように、「小児に糖尿病が発症する」ことすら十分に認識されなかった時代に、日本で最初のサマーキャンプが昭和38年東京で丸山博先生によって開催されました。その後福岡、熊本、そして全国規模で開催されるようになり、今や夏は、小児、小学生、中学生、高校生の1型糖尿病患者を中心にサマーキャンプが開催されています。

 キャンプ開催には日本糖尿病協会をはじめ、インスリンメーカーや血糖自己測定機器メーカがこれまで多大な協賛をしてこられました。今日の小児ヤング糖尿病の治療の進歩をみますと、感慨深いものがあります。
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