患者さんのほんね、医療者のホンネ

2024年10月21日

Q. 糖尿病患者の災害対策について、ご意見をお聞かせください。

A. 患者さんのホンネ

※自由記述でお寄せいただいたコメントの一部をご紹介します。

【1型糖尿病患者さん】

  • 予備のインスリン、非常食を準備しているが、保管場所が分散(冷蔵庫と常温)していて、いざ持ち出せるかが課題。【50代】
  • 服用インスリンが早く実用化してほしい。切実な願いです。【70代】
  • 備蓄インスリンの適切な温度管理の方法。家での避難生活では停電時、避難所では冷蔵庫の使用の可否等が気になっています。【70代】
  • 備えとして、インスリンは多めに処方してもらっている(コロナで急に受診できなくなった時の教訓)。 災害時の対策や備えとして、災害時の食事(限られた食品で対応できるように)や運動、避難所や近隣の病院でどの程度の医療が受けられるのかを知識として知っておくことが大切だと思っています。災害は必ずしも自宅に居る時に起こるものでもなく、緊急時に対応できる知識を持つことは重要だと思います。【40代】
  • 避難時の必要品より災害発生時に生きて脱出することが大切。【60代】
  • 避難指定場所が我が家よりも古く不安。【50代】
  • 避難経路は複数ないと詰む。散歩がてら非常用リュック背負っていろんな経路を歩くとよい。【50代】
  • 発電機とガソリン、多めにインスリンを在庫。 後は水のみ。【60代】
  • 内部疾患のため、自身から申し出ないと理解を得られない。また、災害時は特に、周囲の理解を得るにも、自分のことで精一杯のなか、疾患があるから...という理由で何かが優先される訳でもないと思う。実際、どこまで理解してもらえて、助けてもらえるかなど多くの不安がある。【10代】
  • 東日本大震災時に徒歩で帰宅しなければならず、明らかに運動量・時間が増えることが予測されたため、ポンプのインスリン注入量を減らして歩き出したが、地図もなく歩いたため時間もかかり途中低血糖を感じ、補食を買いたくてもコンビニや自販機を探すのも困難な目にあった。 日常の血糖管理と違い、特殊な状況下では補食の備えや確保を甘くみてはいけないと痛感した経験だった。【50代】
  • 停電時のインスリンの保存が、凄く悩みます。【50代】
  • 低血糖などの症状は他人には理解されたことがないので、全て自分で対応できるように準備している。【60代】
  • 大阪北部地震の時に交通機関がマヒしたことがあったため、医院までの経路や足の確保が気になる。またこの時は特にインスリンが入手しにくくなるなどの実害は無かったが、備蓄の必要性を感じた。それ以来最低限の量はストックするようにしている。【50代】
  • 台風被害で停電となり、リブレリーダーの充電ができずに困ったが、かかりつけの大病院で充電してもらった。普段から職員と意思疎通しておくことが大切。さすがに冷蔵庫保管が必要なインスリンの預かりは断られました。【70代】
  • 震災を経験したので今は持病を抱えて 日頃でさえ血糖コントロールが難しいので、もし震災にあったらと思うと不安です。備えとして日々インスリンは持参しております。地震や災害が身近に起きている昨今再度備える事が大切だと思いました。【50代】
  • 常に1本フレックスタッチを緊急用予備にもらっていますが、夏場の災害時、果たして暑さに弱いインスリンを持出して使用できるのか気になります。 また、災害にどこでインスリンの配布などがあるのか、そういう情報の得方も知っておきたいです。【50代】
  • 処方薬(インスリン含)等、備蓄の備えは多少あっても災害にあった際の環境状況(気温等)の中での保管方法が心配です。【60代】
  • 自助だけでは避難生活は無理なので共助を期待したいが、市町村がどこまで助けてくれるのか不安だらけです。【60代】
  • 昨日も九州地方で地震がありましたが、避難時の食事量のインスリン注射の量や低血糖になったらとか不安になります。【60代】
  • 災害時は栄養バランスが偏りがちになり、水分摂取を減らしたり、避難のストレスから血糖値が上がりやすく、コントロールが難しくなる。 また注射するにも周りに異性がいるとお腹は出しにくくなる。【40代】
  • 災害時の食事は糖質がメインになるが、乾物は保存期間も長く野菜やミネラルが摂取できる(キャンプ用のコンロと飯盒で自炊する)。清潔なペットボトルに水道水でも1カ月程度は常温保存できる。食器+ラップはゴミが増えてしまう。アルコールスプレー+キッチンペーパーで消毒と同時に匂いもある程度取れる。キッチンペーパーのごみは避難場所にもよるが燃やして処理できる。【40代】
  • 災害時のことを考えていなかったが、大事なことなので考えたいと思った。【60代】
  • 災害時、自宅にあるインスリンを持ち出せるのか、未使用のインスリンを自分で確保できるとして、それを冷蔵庫などで適切に保管できるのか考えることはあります。【40代】
  • 災害の非常事態に、薬局、患者間でのインスリン等、在庫や余裕がある場合、患者同士での譲渡が可能にできる法律の緩和。 災害時に特別開設する備蓄・在庫をネット上で調べることができるアプリを構築し、事前に患者にパスワードを登録しておく。 【60代】
  • 災害が起きたらほんとにどうしたらよいかわからない。低血糖や高血糖、食事、どうしたらよいのですか教えて下さい。【80歳以上】
  • 最低でも何日分の薬を考えていたらいいのか、管理はどのようにしたらいいのかなど。【50代】
  • 帰宅難民(特に土地勘のない出張や旅先)状態を想定して、最低限のインスリン(薬)は常に持ち歩く方が良いと思います。災害時には、不安や非日常(電源や水の確保含む)からくるストレスや食事も糖質過多となりやすく高血糖となりがちです。対策として水を飲もうにも、水の確保も困難でトイレの利用も困難となります。自分の身は自分で守る意識が必要と思いました。【50代】
  • かかりつけ病院とは1時間程の距離が有るため、その災害の程度によっては心配であるが、メドトロニック社(インスリンポンプ780型)のサポートと取り扱いに問題が発生しない限り大丈夫と思っている。【70代】
  • 外出時に災害にあった時にどうしたらいいのか不安です。【50代】
  • 一目で1型糖尿病で医療支援や食事の支援が必要な事、低血糖時のサポート方法などが分かる公的な証明書的なものが無いと、困ると思う。本人や家族が訴えても、自分だけ助かりたいからとか思われたり、重病らしく無いのでいざという時、話を聞いてもらえない可能性が高い。2型と同じで、緊急性が低いと想われそう。【50代】
  • 1型糖尿病の僕はインスリンが無くなると死です。 災害は怖い。【60代】
  • 医院の看護師に状況を伝えてもあまり親身になってくれなかった。自分のお金で注射器や測定器等もう1セット用意するしかないのですが、なかなか金額的にもそろえることができないです。【50代】
  • センサーやポンプを装着できるような清潔な場所が確保できるか。低血糖時対応時の品(ブドウ糖キャンデーや糖分の入った飲料)が手に入るかなどが、とても不安。事前準備しているが数が限られる。【60代】
  • インスリン等を社内に備蓄して置く。【60代】
  • インスリン注射は、普段使う持効型・超超速攻型にプラスして超速効型も携帯するようにしている。食事によって使い分けすることもあるし、災害時にどれかがなくなっても補完して使えるように。ストレスによる高血糖はなってみたいと分からないので、普段から何事も動じずに淡々と過ごすようにメンタル意識している。防災・減災についてのセミナーなど、糖尿病関係ないものも基礎として受講し、知識や体験して、いざというときに慌てるにしてもなんとかなる可能性を高く。心の準備。遠くの親戚より近所の顔見知り。【30代】
  • インスリンを補充できるか不安。【60代】
  • インスリンや測定機器などの予備は2週間分確保している。外出時の持ち出しインスリンは2週間分。しかし備品は1週間分とアンバランスな状態。災害はいつどこで起こるかわからない。予備を常に携えることは難しいと思う。【70代】
  • インスリンは通常、冷蔵庫に保管しているし、また注射器具も毎日何度も使用するので、非常時持出袋に入れておくことはできない。【70代】
  • インスリンの入手がすぐできるのかが不安。定期検査前は手持ちが少なくなる。 災害時に配られるのは糖質の多い物がほとんどなのが気にかかる。【60代】
  • インスリンなどの持ち出しが無理な時の病院、処方箋の入手方法【60代】
  • いつどこで災害に遭うかわからないので、どう準備したらよいのかわからない。実際に困った人の体験談が聞けたらよいなと思います。【40代】
  • Ⅰ型糖尿病の他にも病気があるし、現在は車いすを使っている為、災害時にはとても不安を感じています。きっと非難は無理だと思います、その時にいた場所からの移動は無理だと思います、また災害時にはインスリンポンプを使っている為に交換の用品が沢山必要になるためにそれを全て揃える事は無理だと思います。その時に為にいつも出掛ける時用のバッグにはペン型インスリンを入れた状態でいます。 災害時にどうしたら良いのかもっと詳しく知りたいのが本音ですね、また車いすを使っている事から糖尿病だけの方とは違った事を考えていないといけないと思います、その事ばかりを考えているとストレスでコントロールが悪くなりそうなのであまり考えないようにしています、本日も九州で地震がありました、日本に住んでいる事自体で地震を避ける事は無理だと思いますので、こういった事をいろいろなところで取り上げて欲しいと思います。【50代】
  • 1型糖尿病の場合、3食の確保やインスリンの注射場所等、問題が山積していて、安易に片付くものではないと思います。【60代】

【2型糖尿病の患者さん】

  • 余分に在庫する様に心掛けている。【60代】
  • 薬を服用していないので、何もなし。【70代】
  • 薬を持って逃げるにも、入院させてほしいけれど、それはわがままになるのですか?【60代】
  • 薬は最低限、予備が必要。お薬手帳も必要。【60代】
  • 母親が糖尿病ですが、薬や血糖値の管理は自分で出来ないが、子供であるわたしがするのを嫌がるので、どうしようもない。【80歳以上】
  • 避難場所での食事 毎日菓子パンと弁当だけでは血糖値が上げってしまう。【50代】
  • 避難時に支給される食事では糖質管理ができるか不安になってします。個人的にも継続できる食料を備蓄しているが長引くと難しいかなと感じています。【70代】
  • 尿道カテーテル交換と替えのオムツの交換の場所。【50代】
  • 日頃から水と食糧を準備しておく事だと思います。【60代】
  • 内服薬の予備を確保【60代】
  • 糖尿病にかかってから特に大災害にはあっていないので、今後そのようなことが起こった場合の備えはしておかなければと思います。【40代】
  • 糖尿病と伝えることで差別や偏見、陰口を言われて苦しい。周囲の理解、啓発がほしい。【40代】
  • 東日本大震災を経験しました。仙台市内の自衛隊病院で2回ぐらい診察とインスリン、飲み薬を頂きました。大変お世話になりました。助かりました。【70代】
  • 東日本大震災の時、石巻市に住んでいた。その際、糖尿病では無かったが、ライフライン整備が進まず、苦労した。水の確保では風呂の水は、残して置くようにしている。 【50代】
  • 東日本大震災の時、私は入院中でしたが、【入院患者は《被災者》にカウントされない 】そうです。それは如何なものかと思います。 もし在宅被災した場合に、いろいろな不安があります。【50代】
  • 東日本災害の経験から、薬の予備は2週間分以上を切らさないように心がけている。【80歳以上】
  • 投薬の入手をどうするか?薬局がつぶれたらどうするかわからない。【70代】
  • 低血糖を防ぐために飴などを常備しています。【60代】
  • 早く非難すること。【60代】
  • 想定される被害は、医療者も被災されているので 如何に自己完結が出来るか、これは難問です。【80歳以上】
  • 全く考えていなかった。このアンケートがあるまで。避難所に対応ができるはずもなく、自助努力として何ができるか指導してほしい。【60代】
  • 先生が前向きではない。【60代】
  • 世の中の非常用保存食はカンパンやアルファ化米など炭水化物(糖質)のかたまりばかりなので、サバ缶や焼き鳥缶など動物性タンパク質が摂れる食材を常備したい。 企業や行政も考えてほしい。【60代】
  • 情報の多さで選択に困る。【70代】
  • 処方薬が提示できるようにする事。 食料の備蓄。【70代】
  • 準備の手本を病院で見せてほしい。百聞は一見にしかず。【60代】
  • 主治医の御指導に忠実に従う。【70代】
  • 自己防衛徹底とリスク管理。【70代】
  • 昨日の南海トラフ事象の件で身近に災害を恥ずかしながら感じた次第です。このメールで再認識しました。ありがとうございます。【70代】
  • 災害用としての薬剤を備蓄したい。主治医に伝え対応して貰えるかが分からない。【70代】
  • 災害時の対応方法がわからない。【50代】
  • 災害時に処方箋なしで薬が入手できるか。【70代】
  • 災害時については気にはしているが、外出時用に針を多めに入れておく程度。実際施設では自己注射もできるか不安があるし、飲み薬などがなくても避難時に誰に相談したらいいか分からない。それでなくとも持って避難できるか自身がない。【60代】
  • 災害時、当初配給されたのは、白ご飯と水、その後はおにぎり、糖質を控えている身には辛いものでした。【60代】
  • 災害のニュースを見ると常備薬を常に持っている事が大事だと思うが、夏の異常の暑さにインスリンや目薬などをカバンに入れていても熱くなってしまうので、それが心配です。災害時には何処でどうやったら薬が手に入るのか知りたいです。 低血糖用にブドウ糖や飴は、常にカバンに入れています。【60代】
  • 災害ではないが今回初めて大怪我をしたのですが、血糖管理出来てなく手術迄に時間がかかり大変なことになっている。【50代】
  • 災害が、いつ来てもおかしくないと思っております。【50代】
  • 今回の気象庁の【南海トラフ地震注意】が発表された事により再考中です。【80歳以上】
  • 高齢化にともない自己管理の難しさを感じており、施設への入所も選択肢だと感じている。【70代】
  • 行政機関をはじめ、地域の防災対策が未完であること。【80歳以上】
  • 現在薬物療法は行っていないため、災害に備えた薬などの確保の不安はないが、血糖コントロールが可能な食事をどう可能にするかはやや不安がある。【50代】
  • 経験談などの情報が得れない。【60代】
  • 熊本震災避難所で、日赤看護婦がすさむ学童にゴミ箱作成を手伝いさせて更生させたこと。【60代】
  • 教訓はないが、この前水道が水漏れして元栓閉じて、主が使う時だけ開いた様子。私は3日使えず、スーパー銭湯で二晩泊まった。水のありがたみを感じた。震災など起きたらこれどころでは済まない、と感じた。その時ルーティンかわり2日薬を飲み忘れた。【40代】
  • 何かあっても家にいるつもりです。避難所のトイレ等はかなり心配、当地の行政の災害対策はお粗末と聞いています。【70代】
  • このアンケートをきっかけに、 災害時の対策等を考えたいと思います。【60代】
  • アテオスは予備ないので、心配冷蔵庫保存だし。【50代】
  • 「お薬手帳」など時代遅れ、マイナンバーカードの積極利用をより一層進めるべき。【70代】

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