HealthDay News
2023年07月25日
糖尿病のシックデールール:何を食べ、何を飲み、何をすべきか――専門家のアドバイス
何を食べれば良いか
米国疾病対策センター(CDC)は、シックデーには血糖値の下がりすぎを防ぐために、4時間ごとに約50gの炭水化物を摂取することを推奨している。米クリーブランド・クリニックのDiana Isaacs氏は具体的に、次のような食品を口にすることを提案している。- スープやブイヨン
- クラッカー
- パン
- アイスキャンディー
- 糖を加えていないアップルソース
何を飲めば良いか
「体調が悪い時に最も重要なことは、十分に水分を補給することだ。水分補給のみが目的の場合、砂糖を含まないものを選択することが大切」とIsaacs氏は語る。水のほかに、ジンジャーエード(生姜を加えた飲み物)、ジンジャーエール(生姜を加えた炭酸水)、紅茶なども良い選択肢だという。 米アラバマ大学バーミンガム校(UAB)は、糖尿病患者は脱水症状により血糖値が上昇する可能性があるため、水分摂取量に注意するよう呼びかけている。 この点に関連してクリーブランド・クリニックは、「血糖値が極めて高くなると、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)のリスクが高まる」と解説。Isaacs氏は、「DKAは生命を脅かす合併症になり得る」とし、「水分の摂取も困難なような場合には、お茶やジンジャーエードであれば胃の調子が整えられて、摂取可能になることがある」とアドバイス。 米マウント・サイナイ・ヘルスのwebサイトでも、生姜は伝統的に吐き気や嘔吐を抑えるために使用されてきており、最近の多くの研究から、胃のむかつきを抑制する可能性が示されていると解説されている。 一方、米メイヨー・クリニックは、1型糖尿病患者は血中のインスリンが不足することから、電解質レベルが低下する可能性のあることに注意を促している。 さらに、クリーブランド・クリニックによると、発熱や嘔吐、水分摂取不足による脱水症状も、体内の電解質レベル低下につながる可能性があるとしている。Isaacs氏は、「低糖のスポーツドリンクなどには電解質が含まれているため、それらが良い選択肢ではないか」と話している。セルフケアのヒント
Isaacs氏は、水分補給と十分な休息を取ることに加え、血糖値を頻繁にモニタリングすることの重要性も強調している。「持続血糖モニター(CGM)を用いると血糖値のモニタリングが容易になり、高値または低値の警告もしてもらえる。CGMを使用していない場合は、少なくとも3〜4時間ごとの指先穿刺による血糖測定を推奨する」とのことだ。医師に連絡すべきタイミング
「DKAから身を守るために、ケトン体レベルが上昇したり血糖値が300mg/dLを超えたりする状態が数時間続いていて、インスリンを追加しても下がらない場合は医師に相談すべきだ」とIsaacs氏は語る。このほかにCDCは、次の症状のいずれかに気付いた場合は、すぐに救急外来を受診する必要があるとアナウンスしている。- 体温が華氏101度(摂氏およそ38度)を超えている状態が24時間以上続いている
- 水分を摂取できない状態が4時間以上続いている
- 食事を摂取できない状態が24時間以上続いている
- 嘔吐または重度の下痢が6時間以上続いている
- 思考がまとまらない
- 呼吸困難
- 5ポンド(約2.3kg)以上の体重減少
- 記事原文
- 米国疾病対策センター(CDC)
- 米国糖尿病協会(ADA)
- 米アラバマ大学バーミンガム校(UAB)
- 米クリーブランド・クリニック
- 米クリーブランド・クリニック
- 米マウント・サイナイ・ヘルス
- 米メイヨー・クリニック
Photo Credit: Adobe Stock
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