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2019年10月25日

官民連携でウォーキングを奨励「FUN+WALK PROJECT」 7割以上が運動を実施

 スポーツ庁は、ウォーキングを奨励するプロジェクト「FUN+WALK PROJECT」を官民連携で推進している。3回目となる「FUN+WALK月間」を、 10月1日~31日に実施中だ。プロジェクトには全国の700の企業・団体が参加している。
朝の通勤もウォーキングで楽しく
 スポーツ庁は「FUN+WALK PROJECT」を官民連携で推進している。生活に気軽に取り入れられる運動としてウォーキングに着目し、「歩くことをもっと楽しく、楽しいことをもっと健康的なものに変えていく」という掛け声のもと、全国的な機運を高める強化月間として実施。

 今年で3回目となる「FUN+WALK月間」を10月1日~31日に実施中だ。プロジェクトには現在、日本全国から約700の企業・団体が参加している。

 東京では新たに"楽しく歩いて通勤する朝習慣をつくる"「FUN+WALK MORNING」を展開した。都心で働く会社員を主なターゲットに、朝食とウォーキングを楽しみながら"脳と体の活性化"を目指す活動を展開。

 今年度は渋谷・池尻大橋・中目黒などの地域で、企業の健康経営を積極的に推進するアサヒ、アシックス、東急と連携して行う。3日間限定で、田園都市線の池尻大橋駅から渋谷駅の間をメインコースにウォーキングイベントを開催。

 ウォーキング後の朝食、限定ノベルティを無料で配布するなど、楽しみながら運動に参加してもらえる仕組み用意したという。
ウォーキングを促すアプリや「SNS投稿キャンペーン」も展開
 1日の歩数にあわせて気に入ったキャラクターが変身したり、1,000歩ごとにポイントをため、割引クーポンと交換できるなど、ウォーキングを促すスマホ向けのアプリ「FUN+WALKアプリ」も無料で提供。

 今回のイベントでは、渋谷・池尻大橋・中目黒周辺の飲食店で朝の通勤からランチタイムの時間帯に使えるクーポンやアサヒ飲料のドリンクを提供した。

 「#スニーカー通勤」「#リュック通勤」など○○に通勤スタイルを表す言葉を入れたハッシュタグ「#○○通勤」を付けてSNS投稿した人の中から抽選でスニーカーなどの賞品をプレゼントする「SNS投稿キャンペーン」も10月限定で実施。
7割以上が運動やスポーツを実施 若い女性では体力低下も

 スポーツ庁が公表した2018年度「体力・運動能力調査」報告書によると、運動やスポーツを週に1日以上している人の割合は、ほとんどの世代で7割を超えている。

 とくに65歳以上の高齢者では運動やスポーツが定着しており、「ほとんど毎日」「時々」するという75~79歳の男性は77.2%、女性は76.9%。10年前と比較し、男性で10ポイント、女性で12ポイントそれぞれ上昇した。

 運動頻度と生活の充実度合いを調べた調査では、「充実している」と回答は、週1日以上運動している男性の4割、女性の5割近くが占める。実年齢より体力年齢が若い人の割合も、50歳代で大幅に増えている。

 一方、働き盛り世代の中でも、30代女性の体力低下が目立っている。35~39歳の女性では、実年齢より体力年齢が若い人の割合も減少している。
キャンペーンに参加する企業の独自の取組
 「FUN+WALK月間」に参加する企業・団体は東京都内だけでなく、全国各地へと広がりをみせており、企業独自の多様な取組みも出てきた。

 たとえば、アサヒ飲料は、社員の健康増進のため、年3回のウォーキングキャンペーンを展開。さらに社内SNSを使い、社員の健康への取組みをシェアし、会社全体で一体感を持った取組を実施中。スニーカー通勤も浸透してきたという。

 キャスレーコンサルティングは、「ひと駅ウォーク」という本社もしくは都内集合場所から、終業後に一駅ウォーキングを楽しむイベントを10月に実施する予定だ。

 ヤフーとYG健康保険組合は共同で2ヵ月に1度、体組成計を利用した健康イベントを開催している。1日男性9,000歩、女性8,500歩を推奨し、健保提供の健康アプリ提示で、前日8,000歩達成の人に社内カフェのドリンクが100円引きになるイベントも開催中。

 愛知県のセントレアは、社員の健康増進・生産性向上のため、オフィスカジュアルをトライアル期間で実施しており、同社初の取組として、空港内のアパレルショップと連携し、動きやすい靴やそれに合うファッションを社内展開し、オフィスカジュアルの推奨を強化している。

 京都府のフットクリエイトは、ウォーキングイベント「FUN+WALK de 下京発見」を実施。京都の街並みを楽しく歩きながら魅力を再発見し、健康な汗を流せるとして、人気を博している。

 神奈川県のアツギは、働く女性の通勤時におけるスニーカー着用の悩みを解消するストッキングを開発。同社調査で、通勤時にスニーカーを着用したいと考える女性が多い一方で、ニオイやムレなどの悩みを持つことが判明。そこで悩みを解消するストッキングを発売し、働く女性に快適な足もと環境を提案する。

 参加している企業・団体の取組事例は「FUN+WALK PROJECT」ホームページで紹介されている。

FUN+WALK PROJECT(スポーツ庁)
FUN+WALK月間 取組事例
FUN+WALKアプリ
平成30年度体力・運動能力調査結果の概要・報告書(スポーツ庁 2019年10月15日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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