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2013年10月28日
家事と運動の両立が健康増進のカギ 家事だけでは運動量は不足
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サウスカロライナ大学公衆衛生学部のエドワード アーチャー博士らは、米国人の家事時間の減少について調査した。この研究は科学誌「プロス ワン」に発表された。
女性が家事に費やす時間は、1965年には週に25.7時間だったが、2010年には13.3時間に減少した。それにともない、カロリー消費量は1965年には週に6,000kcalだったのが、2010年には4,600kcalに減少した。家事による1日のカロリー消費は、40年でおよそ200kcalも減ったことになる。
「この40年で、女性が家事などの身体活動で消費するカロリーは大きく減少しました。掃除機や洗濯機、自家用車が普及し、家事時間が短縮され、歩いて買い物に行かなくなったことなどが影響しています」と、アーチャー博士は言う。
身長168cm・体重76kgの人が、1時間の通常のウォーキングで消費できるカロリーは287kcalぐらい、階段の上り下りであれば516kcalぐらいだ。
これに対し、家事で消費できるカロリーは、▽掃除機をかける(194kcal)、▽床ふき(174kcal)、▽ガーデニング・草むしり(288kcal)、▽床をモップでふく(194kcal)、▽窓ふき(180kcal)、▽アイロンがけ(113kcal)、▽壁紙の張り替え(133kcal)、▽薪割り(415kcal)となっている。
現代人は、家事時間が減った分、身体活動が低下している。消費カロリーが減った分が、そのまま体重増加につながっているおそれがある。
「1960年代には人々は仕事や家事に追われていました。昼間に働いて、夜に家に帰ると、家事や子育てに時間を費やし、1日のあいだに二重の生活をしていたのです。現代では、男女ともに多くの人々は家事から解放されています」と、アーチャー博士は話す。
自由になった時間には、テレビやコンピュータの前で座ったまま過ごしたり、モバイルフォンなどを操作して過ごすことが多くなった。テレビの前で過ごす時間は、1965年は週に8.3時間だったが、2010年には16.5時間に倍増した。テレビの視聴時間がもっとも短いのは、1960年代の仕事をもっている女性で週に7.5時間だった。
「家事で体を活発に動かすことがくなり、テレビ視聴などの体を動かさない娯楽が増えています。こうした時間の配分の変化は健康増進に大きく影響しており、肥満や2型糖尿病の増加の一因になっている可能性があります」(アーチャー博士)。
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