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2009年09月03日

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高カロリーの飲料やジャンクフードを制限 米国の小児肥満対策

 米国医学研究所(IOM)と米国学術研究会議(NRC)は1日、子供の肥満対策に関する報告書「子供の肥満を予防するための自治体アクション」を発表した。米国で小児肥満が急増しており、政府や自治体はすぐに対策するべきだと提言した。

 米国の青少年の肥満は過去35年に5%から18%と3倍に増え、肥満に関連する医療費は増加している。報告書では、2008年の肥満に関わる医療費は1470億ドル(約13.6兆円)に上ると概算し、肥満対策は地域での喫急の課題だと指摘。報告書をまとめた専門委員会は「肥満に対策するために、子供により健康的な食事と運動をさせるための環境整備を行うべきであり、自治体の役割が大きい」としている。
高カロリーのジャンクフードには課税も
 小児肥満の増加を抑えるために自治体が取り組める対策として、▼学校や運動場のある指定区域でのファストフード店の制限、▼公共レクリエーション地区での安全性を向上するための地域整備、▼放課後のビデオゲームやテレビ視聴の時間を制限する必要性の訴求、▼高カロリーで栄養価の低い食品や飲料に対する課税、などを挙げている。

 エドアード J. サンチェス委員会議長は「近所の生鮮食品店に置いてあると、子供はチップスやクッキーの代わりに果物を選ぶことができる。自転車道が整備されていれば、自転車で通学できる。このように地域環境の影響は大きい。自治体が地域で対策することで、肥満を減らすことができる」と強調する。

 米国心臓学会(AHA)も、糖分の多いソフトドリンクやジャンクフードのとりすぎが小児の肥満増加に拍車をかけており、高血圧や2型糖尿病など生活習慣病の発症増加につながっていると指摘。学校での高カロリーの清涼飲料の販売を制限し、低カロリーで栄養価の高い飲料を売るように促すガイドラインを、クリントン元大統領が理事長を務めるクリントン財団と共同で2006年に発表した。

 ガイドラインでは、果物や野菜、全粒粉など栄養価が高い食品、低脂肪の乳製品などの販売所を増やし消費を促し、カロリー、脂肪、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、砂糖、ナトリウム(塩分)の摂取を減らすことを勧めている。

米国の子供の肥満率(1971-2006年)

Local Government Actions to Prevent Childhood Obesity(2009)

小児肥満の比率を引き下げるためのアクション・ステップを自治体に提案(英文・リリース)
子供の肥満を予防するための自治体アクション(英文)(米医学研究所)
学校で小児肥満を予防するために(英文)(米国心臓学会)

関連情報
外食が多い子供は糖尿病のリスクが高い(糖尿病NET)

[ Terahata ]

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