「性交時に十分な勃起が得られない、あるいは維持できないために、満足な性交が行えない」ときは軽度の「勃起障害(ED)」が疑われる。
男性の勃起機能は年をとるとともに誰でも低下していくが、糖尿病になり高血糖が続くと特にその傾向が強くあらわれることが、さまざまな調査で確かめられてい
る。
受けやすくなったED(勃起障害)の治療
調査によって判定方法や対象者が異なり一定の結論は出ていないが、糖尿病の男性では3割から6割以上に勃起障害(ED)がみられるという報告がある。
性機能障害は他の糖尿病合併症と異なり、肉体的な苦痛がなく、生命には関わりがないことや、医師に相談するのがためらわれるなどの理由で、実際に治療を受けている人はまだ多くない。しかし、人生を楽しむためには健康的な性生活は必要であり、勃起が不
十分なために引き起こされる男性としての自信喪失が、日常生活でさまざまな悪影響をもたらすこともある。
効果的なEDの治療薬が使えるようになり、以前は泌尿器科医を中心にEDの治療が行われていたが、いまでは内科で治療が行われるケースが増えている。糖尿病の人がEDを治療すると、糖尿病そのものの治療意欲も高まるといった良好な影響があるといわれるようになってきた。
EDは糖尿病患者だけの問題ではなく、国内の軽度なEDも含んだED人口は1,000万人以上もある。年代別にみると、日本人男性の40歳代の5人に1人、50歳代の2.5人に1人、60歳代の1.7人に1人が中等症以上のEDみられている。EDは男性にとって大変身近な問題だといえる。
関心は高いのに受診経験は低いという調査結果
ED啓発ウェブサイト「EDケアサポート」
日本イーライリリーは、EDやED治療薬に対する正しい知識や情報を提供するウェブサイト「EDケアサポート」を公開している。
EDに関する基礎知識、よくある誤解と解決策などを、分かりやすく紹介している。
EDは高血圧、糖尿病、動脈硬化症などの生活習慣病の前触れとなることが多く、EDはそういった疾患に気づくきっかけになる。
専門医による解説では、「EDは放っておくと悪化するかもしれない身体の不調です。あまり悩まずに、気軽にお医者さんに相談されるこをお勧めします」と、早めに医療機関を受診して健康をチェックすることを勧めている。
「偽造シアリス」に関する注意喚起や、医師の指導のもとの治療などED治療薬の適正使用、医療従事者向けの情報提供なども行っている。
女性の8割、男性の5割は「アンチエイジング(抗加齢)」に興味がある―
―日本イーライリリーが、今年4月に全国の30歳以上の男女2,400名を対象にインターネットで行った意識調査で、「アンチエイジング」に関心のある人が多いことが分かった。
調査では「アンチエイジング」という言葉から連想すること、「老化」を痛感するときや症状、健康状態などを、30歳代、40歳代、50歳代、60歳以上の年齢層別に調べた。
アンチエイジングという言葉から連想されることは、男女とも「若く見られること」(男性51.3%、女性65.2%)がもっとも多かった(複数回答)。男性は次に「健康でいること」(44.8%)、「長生きすること」(20.5%)と続き、年代が高くなるほど関心が高くなる傾向がみられた。
女性は、「美しくいること」(60.0%)、「美肌/美顔」(55.7%)、「健康でいること」(52.2%)と美しさを重視する傾向が目立ち、男性で上位に選ばれた「長生きすること」の関心の順位は低かった(9.9%)。
自分に起こったとしたら老化を痛感すると思う症状については、男女とも「物忘れが多い」(男性11.8%、女性12.4%)がもっとも多く、次いで「白髪・抜け毛」(男性9.5%、女性11.4%)が多かった。
以下は男性では「性機能の低下」「太ったなど体型の変化」と続き、女性は「肌の変化」「シミ・シワ」「体型の変化」と、ここでも女性の美容に関する関心が高いことが示された
。
自分に起こったとしたら老化を痛感すると思う疾患については、トップは男女とも「老眼」(男性19.8%、女性22.0%)、次いで、男性では「勃起障害(ED)」(12.5%)、女性では「更年期障害」(19.8%)、「骨粗鬆症」(17.7%)が続いた。
特に、前立腺肥大が増える男性の60歳代では、「老眼」(17.6%)が多く、「勃起障害(ED)」(12.9%)と「前立腺肥大」(12.2%)が次いで多く挙げられた。
最近1年間に医療機関を受診した疾患について尋ねた質問では、60歳代の男性では、「前立腺肥大」の受診経験ありと回答したのは14.8%だったのに対し、「勃起障害(ED)」の受診経験は1.4%と少なかった。EDは老化にともない気になる疾患として上位に挙げられたが、受診にむすびついていない現状がうかがえる結果になった。
日本イーライリリー(株)
このページの記事は、日本イーライリリーが5月30日付で発表したプレスリリースを参考にしています。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所