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2008年02月06日

「支えてくれる人」がいると脳卒中のリスクが低下

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 家族や友人など社会的な結びつきの少ない人は、多い人に比べて脳卒中で死亡するリスクが1.5倍になることが、厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の調査研究でわかった。男性では1.6倍、女性では1.3倍にリスクが高まるという。
支えてくれる人がいるとリスクが低下
 研究班は1993年に茨城県、新潟県、高知県、長崎県、沖縄県に在住していた40歳から59歳の男女約4万4,000人を対象に調査を行った。

 開始時にアンケート調査を行い、「心が落ち着き安心できる人の有無」「週1回以上話す友人の人数」「行動や考えに賛成して支持してくれる人の有無」「秘密を打ち明けることのできる人の有無」を聞いた。それをもとに社会的な結びつきを5点から0点までの指標であらわし、4つのグループに分けた。調査は2003年まで追跡して行った。

 約10年間の期間中に、1057人が脳卒中を発症し、327人が死亡した。脳卒中の死亡リスクについては、社会的な支えの「とても多い」グループに比べると、「少ない」グループで男女計では1.5倍、男性では1.6倍、女性では1.3倍、高いという結果になった。一方、脳卒中の発症、心筋梗塞の発症や死亡については関連がみられなかった。

 人同士の結びつきの少ない人は、不安や悩みを打ち明けられる話し相手がいないため、自分で問題を抱えてしまう。ストレスなどが増え、結果として虚血性心疾患などの疾病に影響すると考えられている。

 欧米で発表された研究では、家族、友人、同僚などの心身を支え安心させてくれる人が少ないと、心筋梗塞の発症や死亡のリスク、脳卒中後の身体機能回復が低下するリスクが高くなる傾向があることが報告されている。

 この研究は米医学誌「STROKE」に発表された

厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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