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2008年12月25日
年末年始は食べすぎ、飲みすぎにご注意
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12月や1月は多くの人が体重を増やしたり、血糖コントロールでつまづきやすい。忘年会やクリスマス、正月休みなどの年末年始の行事が続き、高エネルギーの料理を食べてしまうことや、気候が寒いので運動を休みがちになることが要因となる。
お酒は百薬の長といわれ、適度のアルコールは「ストレス解消になる」という人は多い。
しかしお酒にもエネルギーがあり、食欲を増進するはたらきもある。自制心がゆるみ、食べすぎ、飲みすぎにつながりやすい。さらに、飲み薬で治療をしている人では、薬の効きかたに悪影響が出るおそれがある。
お酒を飲む場合は適量を守り、自分がどれだけ飲んだか把握しておくことが肝要だ。ビールや発泡酒では1本、日本酒では1合、焼酎では120ml、ワインでは200ml、ウィスキーではシングル2杯までが無難な量となる。
食べながらゆっくり飲むことで、アルコールの吸収もゆっくりになる。つまみで指示エネルギー量を超えてしまわぬよう注意したい。脂肪の少ない主菜、ビタミンやミネラルの豊富な副菜を組み合わせるといい。
糖尿病の食事療法をしていることを事前に周囲に知らせておくのは効果的だ。飲むすぎないように、この時期をお酒を上手に断る練習の機会にするよう、ぜひご一考を。
関連情報
患者さんが頻発する質問から食事療法の実践法を考える(糖尿病臨床栄養1・2・3)
高エネルギーの料理にご用心
年末の忘年会やパーティなどで出される料理は脂質や塩分の多いものがある。量も多めに出されることが多く、注意していないと、つい食べすぎてしまうおそれがある。
- 大きめの皿があればそれに料理を盛る。小さい皿に比べ満足感を得やすい。料理は控えめに取り分ける。
- 立食パーティなどでは脂質が多かったり、塩辛い料理には近づかない。和風料理は、洋風や中華に比べ好ましい料理といわれているが、天ぷらなどは油が多いので注意。
- 肉の脂身は避ける。調理の際に脂身を取り除くか、食べ残すようにする。
- 野菜は低エネルギーで食物繊維を多くとれる。積極的に食べたほうがよい。
- 果物はビタミンやミネラル、食物繊維を含むが、炭水化物(果糖)が多い。1日80kcalぐらいを目安に。
- 自宅で料理するときには一度にたくさん料理を作り過ぎない。
お酒はほどほどに
一般的には次の条件を満たすとき、160kcalあるいは摂取エネルギーの1割を限度に飲むように指導しているケースが多い。
・血糖コントロールが良好で安定している
・体重が管理できている
・薬物療法をしていない
・合併症ほか、飲酒制限が必要な病気がない
・飲酒量の限度を守る自制心がある
・血糖コントロールが良好で安定している
・体重が管理できている
・薬物療法をしていない
・合併症ほか、飲酒制限が必要な病気がない
・飲酒量の限度を守る自制心がある
お酒のエネルギー量の目安
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[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所