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2007年12月26日

離職で2割が健康状態に不安? 中高年調査

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 厚生労働省は、「第2回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)」の結果の概況を公表した。

 この調査は、団塊の世代を含む50歳から59歳の中高年者世代の、健康の変化や就業を継続的に調べるもので、第1回は2005年度に行われた。
多世代同居がさらに減った
 「夫婦のみの世帯」は23.1%で、配偶者のいない「単独世帯」は5.7%だった。それぞ1年前の前回調査の20.2%と4.9%から増加した。
健康状態の変化
 前回調査で健康状態が「良い」と答えた人が「悪い」に変わった割合は9.3%だった。一方で前回に「悪い」と答えた人が「良い」に変わった割合は39.0%だった。  健康状態を6段階でみると、前回と今回の両方で「どちらかといえば良い」と答えた人がもっとも多く57.8%で、「どちらかといえば悪い」が45.1%だった。
健康維持のために心がけていること
 「健康状態がよくなった、良い」と答えた人のなかで、前回調査より継続して健康維持のために心がけていることして多かったのは、「ストレスをためない」(69.8%)、「適度な運動をする」(69.4%)、「年に1回以上人間ドックを受診する」(69.4%)、「適正体重を維持する」(69.4%)、「バランスを考え多様な食品を取る」(69.2%)だった。
男性では高血圧、高脂血症、糖尿病が増えた
 医師から診断された6疾病(糖尿病・心臓病・脳卒中・高血圧・高脂血症・がん)についての調査も行われた。前回調査で「なし」と答えた人のうち、今回は「あり」に変わった割合を疾病別に調べた。男性では高血圧、高脂血症、糖尿病が多く、女性では高脂血症、高血圧が多かった。
1年で「なし」から「あり」に変わった疾病
高脂血症 5.5% (男性 5.9%、女性 5.1%)
高血圧 5.3% (男性 6.9%、女性 3.8%)
糖尿病 2.1% (男性 2.8%、女性 1.4%)
心臓病 1.2% (男性 1.5%、女性 0.8%)
が ん 0.6% (男性 0.6%、女性 0.6%)
脳卒中 0.5% (男性 0.6%、女性 0.4%)
前回調査より中高年の3.7%が転職し、4.3%が離職
 離職前後の健康状態をみたところ、前回は「良い」だった男性の19.4%が「悪い」に変化しており、健康状態の悪化で仕事を離れたり、逆に離職後に健康状態が悪くなったりしている傾向がみられた。
第2回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)結果の概況(厚生労働省)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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