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2007年11月28日
75年へ希望つなげる 「リリーインスリン50年賞」発表
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50年にわたりインスリン療法を続けている糖尿病患者を表彰する第5回「リリー インスリン50年賞」の受賞者が発表され、27日に都内のホテルで表彰式が行われた。青森県在住の工藤茂雄さん(56)と、新潟県在住の中村圀子さん(67)が受賞した。
受賞した工藤茂雄さん(右)、 中村圀子さん(左) 中央はニコール・ジョンソンさん |
ニコール・ジョンソンさんの講演 「糖尿病であっても何でもできる、いろいろなことに挑戦したい」
ニコールさんは米国国立保健研究所の患者代表会議や、米国糖尿病協会の患者団体などでの活動や、講演や執筆活動を積極的に展開している。昨年2月に女児を出産。
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リリー インスリン50年賞
インスリン療法を開始して50年以上になる糖尿病患者を表彰する賞。米国リリー社が1974年に設立し、これまでに米国を中心に約1,500人の患者が受賞している。日本では、リリー社の世界初のインスリン製剤の発売80周年を記念して、2003年より行われている。
インスリンは1921年にカナダの医学者フレデリック・バンティングとチャーチル・ベストによって発見された。1923年にイーライリリーが世界初のインスリン製剤「アイレチン」を開発・発売した。
現在では病態に合わせたさまざまなインスリン製剤が開発されており、注入器も利便性の高いものが開発され、患者の負担は軽減されている。しかし今回の受賞者が治療を始めた頃は、超速効型インスリンはおろか、ヒトインスリンもなかった。血糖自己測定もなく、血糖値をリアルタイムに知ることはできなかった。インスリン療法の患者の負担や苦労は、現在とは比較にならないほど大きかった。
授賞式で、工藤さんは「インスリン注射以外は普通の人と変わらない生活ができる。インスリン療法を行い、健康に気を配ってきたおかげで、いまは同年代では自分が一番元気ではないかと気づくこともある」と話し、中村さんは「1型糖尿病と診断されたときには、結婚もしないだろうと思っていたが、理解ある夫に出会い子供は宝物になった」と話した。
●Diabetes.co.jp 日本イーライリリー(株)●Nicole Johnson.com(英文)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所