ニュース

2007年10月10日

食品サンプルを使った食事指導 国保ヘルスアップ事業

キーワード
食事療法
 2008年度から義務化される40〜74歳の国民健康保険加入者を対象とした健康診断、保健指導では、2型糖尿病などの生活習慣病のリスクの高い人やメタボリックシンドロームのある人を対象にした効果的な食事指導は特に重要とされている。

 食事指導では、食事からとるエネルギー量と栄養バランスをイラストなどで示した「食事バランスガイド」(厚労省、農水省作成)が活用される。

食品サンプルの例


ごはんミュージアム(東京都千代田区)で撮影

 国の助成受け「国保ヘルスアップ事業」を実施している市町村で、「食事バランスガイド」を実物大の食品サンプル(フードモデル)を使い示すケースが増えているという。

ICタグ付の食品サンプルも登場
 来年度からの本格的な需要を見込み、ICタグ(電子札)を付けた食品サンプルも発売された。

 ある食品サンプルメーカーが開発したシステムは、食品サンプルに付けられたICタグに品目ごとのエネルギーや栄養成分を記録し、センサーで読みとれるようになっている。

 100種類以上の食品サンプルから主食や主菜、副菜、汁物などの食品サンプルをトレーに乗せ、パソコンにつないだセンサーに置くと、エネルギー、炭水化物、脂肪、食塩などの栄養項目を数値化する。選んだ食品の情報をパソコン画面に表示し、その場で世代や性別による適正な摂取量との比較を5段階で表示する。

 食品サンプルで食事を実際に再現するのでわかりやすく、管理栄養士にとっては数値を基に食事指導を行いやすくなる。

国保ヘルスアップ事業
 市町村の国民健康保険が国の助成を受け、糖尿病をはじめ生活習慣病の予防を促す「国保ヘルスアップ事業」は、2005度から本格的に助成がはじまり、現在も続けられている。
 2008年度から義務化される40〜74歳の国民健康保険加入者を対象とした健康診断、保健指導をスムーズに進めるために、厚生労働省は今年度、国保ヘルスアップ事業の見直しをはじめた。効果が高い先駆的、モデル的な取り組みに絞り込んで事業を継続させる考え。
 上記の食品サンプルの活用もその一例となる。
関連情報
地域の生活習慣病対策が変わる 国保ヘルスアップ事業が拡大
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

play_circle_filled 記事の二次利用について

このページの
TOPへ ▲