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2007年01月15日

韓国でインターネットを使った血糖測定システムを開発

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 インターネットを使った血糖測定システムにより、従来の外来による糖尿病診療よりも血糖コントロールを改善できるという韓国で行われた研究が、米医学誌「Diabetes Care」12月号に掲載された。

 この研究は、韓国カトリック大学の研究者らによるもので、80名の2型糖尿病患者が参加し、江南聖マリア病院糖尿病センターで行われた。参加者を、血糖値を記録し3カ月毎に外来診療を受けるという従来の治療を行う群と、インターネットを使った血糖測定システム(IBGMS)を行う群に分け、30カ月にわたり調査し結果を対照した。

 IBGMSでは、患者は専用のウェブサイトにログオンし、測定した血糖値をオンラインチャートに保存した。このサイトで医療スタッフへの療養についての質問や、血糖コントロールに影響を及ぼす可能性がある事項を記入することができる。医師、看護師、栄養士によるIBGMSスタッフが1日1回モニターし、患者が記録した情報に基づき必要に応じて回答した。

 HbA1cの平均は、従来治療群では試験開始時に7.5%で、15カ月後に7.4%、30カ月後に7.4%と推移した。

 一方、IBGMS群では開始時に7.7%、15カ月後に6.9%、30カ月後に6.7%と推移し、従来治療群に比べ有意に改善したことが示された。

 研究者らは、インターネットを使った血糖測定システムは患者と医師が交互に連絡を行うことが可能で、患者と医師の双方にとって使いやすく、「より良好な血糖コントロールを得るための新たなシステムとして有用」としている

Diabetes Care 2006; 29: 2625-2631.

詳しくは「Diabetes Care」のサイトへ
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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