2. 食事療法のコツ(1) [基礎]

2014年2月 改訂
 食事療法 
Q&A
Q. 運動すれば好物のケーキを食べられますか?
A. 運動によるエネルギー消費は意外に少なく、食べ過ぎたからといって、それを運動で消費するのはかなり大変です。運動療法の主目的は、エネルギーを消費することではなく、インスリンの働きをよくして血糖コントロールをしやすくすることです。食事と運動は原則として交換できないと考えてください。
 なお、ショートケーキ1個分(4〜5単位)を運動で消費するには、ランニングなら1時間程度、ウォーキングならさらにその2倍前後の時間を、ふだんの運動療法に追加しなければなりません。ちなみに大福は2〜3単位、ポテトチップは1袋で5単位ぐらいあります。とくにスナック菓子は、食べ始めたら途中で止まらず、全部食べてしまいがちなので、避けましょう。

Q. アルコールはなぜいけないのですか?
A. アルコールを飲み始めると、つい限度を超えて飲んでしまいがちです。おつまみのエネルギー量や塩分も問題です。またアルコールはエネルギーはあるのに栄養素ではないので、飲むために御飯を減らしたりすると、不健康にやせてくる心配もあります。結果として、血糖コントロールや合併症に悪影響を及ぼします。さらに、低血糖を起こしやすくしたり、低血糖に気付きにくくする、低血糖を長引きやすくする、という影響があります。
 このようなことからアルコールはおすすめできないのですが、コントロールが安定していて、合併症や低血糖の心配がなく、2単位(例えば日本酒1合弱)を守れる意志の強さがあれば、1合程度はよいとされることもあります。

Q. 「カーボカウント」、「糖質制限食」、「低GI食」とはどういう意味ですか?
A. カーボカウントとは、食後の血糖上昇を決める主要な栄養素である炭水化物(英語のカーボハイドレート。略してカーボ)の量を目安で計る(カウントする)ことです。その量にあわせてインスリン注射の単位数を調整することなどで、血糖コントロールに役立つことがあります。
 糖質制限食とは、糖質(食物繊維以外の炭水化物)の摂取量を抑えて血糖値や体重を管理しようとするものです。ただし、栄養バランスが大きく偏りやすく、運動療法・薬物療法と噛み合わずに血糖値が乱れやすくなったり、合併症(腎症や動脈硬化など)の進行が速まる可能性があります。
 GIとはグリセミック・インデックスの略で、ある食品を一定量食べたあとに血糖値がどれくらい高くなるかを示す指標のことです。同じエネルギー量の食品でも、低GIの食品は食後血糖値の上昇が穏やかです。
 このような知識や情報は糖尿病治療に役立つこともありますが、実行には食事療法の基本を十分理解していることが不可欠です。また、必ず主治医に相談してから試してください。



食事療法の効果を高めるアドバイス

ゆっくりとよく噛めば、腹八分でも満腹感が得られます。
6つのから満遍なくとれば、30以上の食品がとれて理想的。
魚の油(EPA)は動脈硬化を防ぎます。魚も食べるようにしましょう。
血糖の急速な上昇を防いでくれる食物繊維もたっぷりと。
間食のエネルギー量も忘れずに計算に入れましょう。
迷信や民間療法よりも自分の食事療法を信じましょう。

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